崎本菜津美には一緒に遊ぶ同じぐらいの女の子の友達がいたの。 死亡した共犯者に家族はいなかったし崎本菜津美の他に子供がいたなんて記録はどこにも残ってないぞ。 １５年前の事件で生き残った崎本菜津美なら事件の事を詳しく知っていても不思議じゃないでしょ。 どうした？崎本菜津美は静岡の児童養護施設に引き取られて１６歳でそこを出たあと京都の工場に就職していました。 まさかその被害者の会が連続金融機関脅迫事件を？正確には崎本の農場に集まった被害者たちです。
茅野孝英今回の爆弾事件の被害者でありなおかつ１５年前の連続金融機関脅迫事件の生き残りでもあります。 そうでない事はご自身が一番よくご存じなのでは？捜査資料の中に農場の爆発のあとに保護された崎本菜津美という女の子の声紋鑑定の記録がありませんでした。 そんなもんあるか！たとえ６歳の女児でも重要な証拠であれば捜査本部は必ず科捜研で分析してるはずです！分析すれば犯人グループが脅迫に使った声と彼女の声は違うという結果が出たはずです！１５年前の捜査本部の誰かが証拠を改ざんした…。
なんです？犯人の諸角が転落する前権藤刑事は野球場の裏に先回りしていたでしょ？そこで瑞子ちゃんを見つけたんですよね？どうして犯人の仲間がいなかったのかしら？そうか…万が一諸角が身代金を奪い損ねたとしても残りの犯人が人質を連れ去る事が出来るように待機しているはずですよね。
もしかしたら崎本菜津美は私たちには想像もつかない深い心の闇を持っているのかもしれないそろそろ記者会見が始まるな。 そしてあの農場に茅野孝英と６歳の娘がいた事実を隠すために崎本菜津美さんとの声紋鑑定の記録も抹消した。 ここで死ぬ事になんの意味がある！？意味…？それを言うなら私には生きてる意味なんかなかった！偶然生き残ったせいで…！菜津美ちゃん！瑞子…。 ♪～「明日は来るよ君のために」菜津美さん素直に供述してるんだって？腹いせに茅野の過去の事を洗いざらい崎本菜津美に話して聞かせた。