庶民が何百人来たってセレブ1人にはかなわないだろ。 患者さんに庶民もセレブもないでしょ!あっああ…。 俺はセレブがいい。 セレブセレブセレブセレブセレブセレブ…!セレブセレブセレブ…!うるさい!セレブセレブセレブセレブセレブセレブセレブ…。 うっ…セレブー。 鈴木先生がここに入院されたって本当ですか?鈴木先生?作家の鈴木龍之介先生ですよ。 私ども出版社の鈴木龍之介担当の者です。 セレブセレブセレブセレブ…。
もう行っていいよ佐々井先生。 失格…!鈴木先生の担当はわたくし森山卓がお引き受け致します。 えっ?実は森山医師はぜひ鈴木先生を担当させてほしいとあっ思い出した。 君はどう思う?はい?病気になった時森山先生に診てもらうかい?ああ…えっ…も…もも…もちろんです。 ♪~うっ…!河合さん!河合さん大丈夫ですか?河合さん!河合さん。 下手なんじゃないか下手なんじゃないかってうるせえんだよ!鈴木先生ですか?先生なんて呼ばなくていい!先生は俺たちだ。 森山先生。 でも我慢しなきゃ森山先生。
担当の先生ですか?店長違いますがああっ!あのバカ店長パートの有給休暇無理だって…。 でもそれはドクターの仕事じゃないんじゃないの?いやいやいやそこまでやれば鈴木先生にも好印象を持ってもらえますよ!あの作家はか弱い患者がひどい医者のせいでグチャグチャに不幸になっていく話を書きたいんだよ!それはダメよ!!そんな話のモデルになっちゃダメ!うう…。
森山先生にその器があるのかね?僕はあると思ってます。 それに先生の小説の主人公にふさわしいのはやっぱり森山先生です。 相良先生!鈴木先生のサインありがとうございました。 勤続年数次第ではパートの有給休暇認められているんですよ。 職場復帰は認めろ!職場復帰認めろ!認めろ!認めろ!な…なんなんだ?あんた!手術は1時間半で終わる予定です。 千住先生患者さんの様子は?バイタル正常です。 千住先生腹腔内圧は?10ミリまで上がりました。 相良先生はねこの病院で一番手術が上手なのよ。
でも幸い周囲臓器との癒着がひどくなかったので手術台を傾けてください。 娘の手術費用と入院代は私たちが払いますけん。 ずっと意地張って頑張ってきてあげん立派なかわいい孫たちをこれからは私がとも子さんのかかりつけ医になります。 今日飛行機で博多からお見えになったそうです。 異常なし?ようございましたね鈴木先生。 そうそう!もう患者のためにこれほど心配する病院があるのかと感動されていたと…。 森山先生の代で。 鈴木さんに河合さんの話をされたのは森山先生を動かすためだったんですね相良先生。