だましゑ歌麿Ⅲ

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この番組のまとめ

時の老中松平定信は逼迫する幕府の財政を立て直すために質素倹約の令をしき厳しく華美贅沢を禁じておりました世に言う寛政の改革です中でもその取り締まりの最大の標的となったのは喜多川歌麿その人でございました私といい事しようよ。

歌麿のお身の上をご心配くださるのはありがとうございますがこの乱暴は何事でございましょうか?奉行所まで来てもらおうか。 縄をかけい!はっ!佐野様蔦屋がお召し捕りになったそうですが一体どういう事でございましょう!?なんのお疑いで…。 は?身代半減のご処分が下りた。 身代半減…。 お前要領が悪いから心配しておるのだ。 奉行所は血眼になってお前を捜してる。 読めた!こいつはどうやらご老中松平様だ。 やけくそで無鉄砲で自分勝手な若造だったよ。 八丁堀じゃ手に負えねえから盗賊改めにお出ましを願おうってわけだ。

おとっつぁん…!おとっつぁん?おい名前は?わかるかよ?名前なんていうんだよ?歌麿…。 おとっつぁんは歌麿…。 何…!?歌麿…。 でも歌麿様が知らなくても産むのは女だから…。 俺たちをたぶらかそうって狙いなんじゃねえのか?だってあの子私たちと歌麿様との繋がりなんて知らないんでしょ?なんだい?こりゃ…。 豊章と名乗っていた頃の歌麿の筆でございます。 今の歌麿はありません。

歌麿が嫌だと言うなら無理とは言やあしねえ。 歌麿は女を見抜きます。 もしも騙されてしまうようなら歌麿の絵は全部嘘になる。 この短刀使いの小娘…。 平賀源内の住まいを訪ねた時から両国の見世物小屋だった。 どこで手に入れたんで?ん?歌麿が襲われた場所だい。 まだわからねえのか?歌麿。 月影の押し込みの現場でめっけたあの女は奉行所があの女を俺におっつけたのも妙だし記憶がねえってのも芝居じゃねえのかい?でも私の絵を持っていたんだよ。 歌麿!そんな絵なんざどこで手に入れたかわかりゃしねえや。

娘が私を殺そうってんなら私にとっちゃ自業自得だ。 これほど心配しているこっちの気持ちはどうでもいいってのか?文句はねえって言ってるんだから騙されようが殺されようが私の勝手じゃないか!歌麿様だけ。 「代金百両明夜子刻」「歌麿一人芝愛宕山弁天」「かげ」大変な事になったんだ。 行くのかね?歌麿さん。 歌麿さん…。 脅迫状にあった月影って名前は盗賊改めの長谷川様がお捜しの賊だ。 明日子刻芝愛宕山弁天。 長谷川様にご報告するよう仙波様に伝えてくれませんか。 喜多川歌麿がおとりになると。 大馬鹿だよお前は。

うりゃー!殺せ!盗賊改め長谷川平蔵だ。 罪なき人々を皆殺しにする月影の一味。 奉行所内に月影と内通する不届き者がおったのだ。 この男でござる!この同心村井順之介。 お奉行!?この男こそ獅子身中の虫月影との内通者だ。 問答無用斬り捨てい!理不尽なっ!斬り捨てい!ええい!思い知れ!あっ痛え!あああ…。 歌麿あの娘はどうした?仙波様…。 なるほどこれは…歌麿さん本当の?…勇助?そう。 おゆきとおゆう歌麿にとって掛け替えのねえ二人を地獄の底へ引きずり込んだ鬼だろうぜ。