けど毎日休む事なく練習に励んでプロのピアニストにまでなりましたもの。 同じクラスの小野寺花菜ちゃん。 自分が本当にやりたい気持ちになってから始めないとまたバレエ教室の時みたいに三日坊主になっちゃうわよ。 はい!真琴!イエーイ!あら花菜のお友達だったの?そうだよおばあちゃん。 うちには3人娘がいるんですけれども花菜の母親は一番上の娘なんですよ。 だから先生は人類学の研究の傍ら骨鑑定人をやっているんですよね。 西奥多摩の柳沢渓谷でこれらを釣り人が発見しました。 母趾基節骨と母趾末節骨。
エナメル質の崩壊って歯のかみ合わせのせいですよね?この女性は消化器系の病気を患っていたかあるいは摂食障害があったのかも。 高所からの飛び降り自殺の場合後ろ向きに落ちる人が多いから後頭部を骨折する事が多いの。 先生死亡推定時期は?白骨化した場所の環境を確認しないとなんとも言えない。 ♪~「ランランランランラランラランラランラン…」あの!どんな事件だったんですか?第一発見者は被害者の妻添田留美子。 日本人として初めて1位となりピアニストとして前途洋々だった。
あやめどこにいたんですか?西奥多摩の柳沢渓谷で彼女の骨の一部が発見されました。 疑わしいのはあの女添田留美子。 12年前殺害された添田伊佐男の妻です。 今流れている『エンジェル』という夫が作った曲がいまだにヒットしているおかげで彼女には莫大な印税が入ってくる。 夫から愛人のあやめを遠ざけるために留美子は事故を仕組んだ。 留美子の思惑どおりケガをしたあやめを添田は見放した。 夫の裏切りもあやめの存在も許せなくなった留美子が…。 西奥多摩の別荘で2人を殺した?いや実行犯は留美子じゃない。
あのピアノ教室もお父さんが死んだあと心機一転しなきゃって立ち上げたの。 春の日本ピアノコンペティションに次いでの受賞ですが…。 あやめにピアノの才能があったばっかりにうちは普通の家庭ではなくなってしまったんです。 12年前添田留美子はこの男を使ったのかもしれない。 長年添田伊佐男の指導を受けまあ…若くてイケメンだった事もあって一時期マスコミにももてはやされていたんだが。 僕も中学時代から添田先生のレッスンを受けていた縁で。
『エンジェル』のメロディーはねピアノを習ってない子でも弾けるぐらい簡単なの。 まったく…!で?誰の骨だったんですか?あの…ちょっとすいません!今科捜研にいるんですが最上あやめではない方の骨のDNAと一致する人物が失踪人の中にいたんです。 名前は鍋島美鈴さんです。 え?本当に美鈴のなんですか?捜索願と一緒に提出された使用品から抽出したDNAと一致しています。 バレーボールとか指の筋力が必要なスポーツはされてませんでした?そういえば一時期職場のバレーボールクラブに入っていました。
鍋島美鈴が住んでいたのは山梨県甲州市。 柳沢渓谷を挟んではいますが近い…。 柳沢渓谷は自殺の名所。 かたや添田を殺した犯人はあやめの口も封じて柳沢渓谷に遺体を遺棄した。 最上あやめさん鍋島美鈴さん。 この12年間定期的に岩崎の口座に送金してますよね。 腕をケガしたはずなのに発見されたあやめさんの足の骨には骨と骨とを接続する金属製の医療器具がえっ?足の骨を腕に?いわゆる骨の癌です。 その後3か月以上彼女とは会えなかったんですよね?自分の他の骨を移植する方法が取られます。
岩崎は一昨日の昼添田留美子と会っていたんですが妙な事を言っていたそうです。 まゆみさんが警察に連行された!?動機はなんなんだ!岩崎とあの夜新宿のバーで会っていたという事は知ってるんだよ!一体どんな関係だったんだ?どうしてまゆみさんが疑われてるんですか?生物学的に父子関係である可能性0パーセント…。 ピアニスト生命を絶たれたあやめを添田が見放した事で華枝と添田の関係にも亀裂が入って…。 岩崎はまゆみの出生の秘密を知り12年前の事件が華枝の犯行だと感付いたから。
撤収!撤収!お願いします!ちょっと先生気を付けてください!また溺れたら大変ですよ!もう…。 今回鍋島美鈴さんの骨はこの状態で発見されました。 一時期職場のバレーボールクラブに入っていました。 30年前高校生を対象としたピアノコンクールの入賞者に鍋島美鈴の名前がありました。 彼女のピアノを指導していたのは添田伊佐男。 彼女の骨盤を形成する骨のひとつ寛骨には出産する時に生ずる独特のくぼみつまり出産痕が認められました。 でも開けないで疑心暗鬼を抱えたまま生きるのもあなたの本当のお母さんは鍋島美鈴さん。
特別養子縁組という制度で美鈴の産んだ女の子は最上さんご夫婦の戸籍上も実の子となりました。 その後美鈴は全てを忘れて生き直そうと努力しました。 初めて愛した男を美鈴は忘れる事が出来なかったんです。 美鈴って鍋島美鈴ちゃんですか?ここに来てたんですか?君には関係ない。 私の…私のたった一人の娘なのよ!美鈴さん!以前より自由の利かない体を押して険しい道であやめさんが美鈴さんを捜し回ったのはいつかあなたが出生の秘密を知った時自分を産んだ本当のお母さんに会いたいと思うかもしれない。