第三者の口述で正式な遺言が作成出来る方式です。 3人の証人の前で会長が遺言の内容を話しそれを私が書き留め確認のために読み上げます。 会長の了承が頂けたら家庭裁判所にて確認を受けます。 残る2名は通常遺言者が入院なさっている場合医師に依頼するケースが多いです。 遺言者の意思を尊重するためです。 そんな…!それでは家庭裁判所での確認が終わりましたら改めてご報告に上がります。 そしたら私たちは遺言の内容を知る事は出来ないって事ですか?会長が自ら知らせない限りは。
あのケチが?会長が亡くなってその株が常務に譲られると筆頭株主になってしまう。 その上社長は社葬の計画まで…。 えっ?だってお父さん生きてるじゃないの!社葬は取引先や得意先に対して次の事業継承者を明らかにするよい機会になります。 私にお任せ頂けますか?会長のポリシーを継いだ月子お嬢さんのためなら「アーユーキディング?凜子。 このままでは社長はますますカワムラを私物化するのではないでしょうか。
ちょっと!何よ!?享年とか死因とか故人とか!会長はまだ生きてるのよ!?葬儀会社の創業者の社葬ですから業界も注目しています。 吉沢執行役員は会長から目かけられてるんですよ!大野先生と御浜先生です。 私が会長の口述内容をそのまま筆記致します。 危急時遺言が始まっております。 今回の遺言作成にあたり熟慮に熟慮を重ねた結果…。 どういう事?確か危急時遺言というのは6カ月を生き延びれば無効になるはずだ。
どんなひどい遺言でも半年で紙切れか…。 いや死ぬまで隠したいって事はよなんか問題があるって事なんじゃないの?問題のない遺言書なんて存在しませんよ。 河村家の家族すなわち皆さんが争わない遺言を残した。 皆さんだって遺言の中身知りたかったくせに今さらきれい事言わないでくださいよ!僕は一家の代表として泥を被っただけです!あっ!そう…そうね。 方法はどうあれみんな遺言の内容を知りたいんじゃないの。 おじいちゃんは…河村龍太郎はどの団体にいつ寄付するかについては孫の婿河村育生に全権委任する!嘘に決まってる。