誰か!誰か助けて!誰か!閉じ込められたその倉庫には爆弾が一つ我妻さんの目の前には二つのアタッシュケースどちらか一方には爆弾の起爆装置を解除させるリモコンと倉庫の扉を開ける鍵もう一方にはふたを開けた瞬間に爆弾が爆発するトラップ「誰か!誰か…!」倉庫の場所まだわかんないの!?潮浜エリアで休業中の倉庫は全て当たりました。
奈津美先生は全然お変わりなくて…。 動画にあった予備校に連絡して身柄を照会してくる!私はサイバー犯罪分析室で映像の発信場所を特定してもらいます。 「どうして奈津美さんがその事を知ってるんですか?」「私は…」あなたのお父さんに協力者にさせられたの。 協力者…?公安調査庁が主に使う手段の一つ…。 「対象組織内部に協力者を作りその人間からコアな情報を手に入れるの」なるほどね。 どうして奈津美さんが父の協力者に?名前は言えないけどとあるテロ組織よ。
えっ!?爆弾?奈津美何するつもりだ?そしてあの時限装置を止めるリモコンが入ってるわ。 どういう事!?丹羽奈津美は我妻公昭を愛していて本当の事を言ったとする。 奈津美が自分を恨み殺そうとしているとしたらわざと違うほうを教えたんじゃないか疑うよね?その場合裏をかいて彼女が指したほうと逆のほうを選んだら助かるんじゃ…。 だけど我妻公昭が疑う事を丹羽奈津美が想定していたとしたらあえて正しいほうを教えてだから底意地の悪いトラップ…。 そして丹羽奈津美は同じわなを今我妻さんにも仕掛けようとしてるんだ。
我妻さんを監禁した倉庫はどこ?私が言うとでも思います?とにかく警視庁まで同行願います。 殺された我妻公昭の弔い合戦ってわけね。 我妻さんをあのトラップに掛ける事が何よりの目的だったんだ。 そもそもあんたが用意したストーリーは自分を見つけた我妻さんの口封じだったわけだし。 予備校から我妻さんを連れ出す時も脅したり強引に車に乗せたりはしてなかったし。 手錠の鍵も残していったし我妻さんに乱暴な事はほとんどしてない。 我妻さんが訴えても執行猶予が関の山か。
刑事なら知ってるでしょう?殺人の時効は撤廃されたけど過失致死なら時効は10年。 わざとありがちな場所で俺らに身柄を確保させてここで爆弾事件を追及されている間は10年前の事件どころじゃないから過失致死では逮捕もされないしね。 「信管なら…黒いほうよ」10年前に起きたのはドラマチックな妄想でも惨めな女が起こした過失致死でもない。 そもそもあんたがでっち上げた物語だとなのにこれだけのトラップを仕掛けたのは本当は殺人だったのを過失致死だと俺たち警察に信じ込ませるための大芝居だったんだ。