作詞家としてたくさんの名曲をお持ちですが中国からの引き揚げ体験を作品にされている作家としても有名でいらっしゃいます。 食道がんを克服なすって駄目だと思ったら今度再発なさって今度こそ駄目だと思ったら生還なさったという…。 色々伺いますがその闘病中に人生最後の小説をお書きになりました。 でもまあ陽子線があるから治るだろうと思っていたら今度はその陽子線が使えない場所だった。 「小説連載したいから」って言って書き始めたのがこの『夜の歌』なんですよ。
でも歌…本をお書きになって全部お読みになってみたと思いますけどどういうご感想でしたか?自分自身の作品ですか?そう。 それで…それは『長崎ぶらぶら節』とか書いて賞をいただきましたけどそれとはまた違ってなんか自分自身と向き合ってねどこまでも自分を追及してそして「もっとお前白状しろ」と自分に言ってそれで自分の中にある罪の意識とか加害者意識とかを書かなきゃ駄目じゃないかとそう思いながら今回は最後の小説だと思ってましたから書いてたんですね。
♪~「ハレルヤ花が散っても」♪~「ハレルヤ風のせいじゃない」♪~「ハレルヤ沈む夕陽は」♪~「ハレルヤ止められない」この曲の中にはそういうお気持ちがあった…。 それで「じゃあ裕さん裕さんのスターじゃないねいち石原裕次郎っていう個人の思いを歌にしてみよう」「作曲は誰にするんだい?」って言うから「加藤登紀子がいいと思うよ」って言って。