「やすらぎの郷」第5週特別編

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この番組のまとめ

倉本聰脚本で今大きな話題となっている帯ドラマ『やすらぎの郷』視聴者の皆様より「もう一度見たい」「見逃してしまった」「まとめて放送してほしい」というご意見をたくさん頂きました本日は皆様の声にお応えして1週間分を一挙に放送しますまだ見た事ないという方もまだまだ間に合いますそれではお楽しみください私の名前は菊村栄テレビの創成期から脚本を書き続けもうじき80になろうとしている女優だった妻を失い妻の介護から解放された私は最終回…?ああああああ!最終回!昔一時売った個性派俳優真野六郎通称マロ賭博行為で何度も捕まりしば

3日もないじゃないの!キャンセル料取られちゃうよ。 キャンセル料って何?お嬢…。 間際になってキャンセルするとキャンセル料取られるの!なんの?「なんの?」じゃないわよ!会場どこ?ニューライトホテル。 ニューライトホテルのキリンの間。 勝新とかさ石原のユーさんとかみんな来ててさバンドは入ってるわシャンパンははじけるわもうこれは芸能界!っていう感じのねパーティーだったんだよ。 ホテルのほうもキャンセル出来たんだし。

どうするんですか?昔撮影所でひっそり流行った儀式があるの。 これだけの本数のお茄子がいるのよ?え?一人一本ずつ?そう。 あっでもだから一膳じゃなくて一人一本でいいんですけど。 大体冴子さんそんなに食べられる?え?食べるの?食べなきゃ意味がないでしょ。 絞るの?姫一体どういう事やるんですか?夕ちゃんうちの冷蔵庫にお茄子あったかしら?はいあります。

秘め事はあくまで秘め事であるから絶対他人にはもれぬようにと我々は日常と同じように暮らし参加者以外にはもれていないと自信満々で時刻を待ったのだが…皆さんもう知ってますよ。 5時過ぎ突然天気が変わり一天にわかにかきくもって雷鳴が轟き雨が降り出したそうしてついにその時刻が来たキノシタタクヤーッ!!ニシノタカシーッ!!かくして寂しい老人たちの陰惨なパーティーはスタートしたあっヨネダ揚がってる。 それね千坂監督のね『満開の桜』だ。

かくして狂騒の一夜は終わったやすらぎの郷には放送室がある毎朝6時チャイムと共に始まるDJ番組『やすらぎアワー』は入居者の中から当番制で大きな世の中のニュースのみ流すがメインは知人の訃報であるそれより実はこの放送の主要目的は放送を聞いたら生きてる者は必ずブザーを押さなければならず反応のない方が今朝は4名おられます。

「あっ!訃報が1つ入ってますな」「ええ…昨夜2時半頃新宿区新宿三丁目の路上でタレントの宮本かげろうさんが友人2名と帰宅中突然倒れて動かなくなり「お名前は…申しません」「では懐かしい曲を1曲お送りしてあっ放送室…。 ♪~「遠く吹き遣れ」♪~「忘られましょうかシャンソン」あっ夕子ちゃん?菊村です。 呪い揚げをしたちょうどその時刻に!お嬢!聞こえてるのか!?かげろうが突然倒れたのは一緒にいた友人の証言によると午前2時24分頃らしい。

いつも母さんは逃げてるじゃないか!決定的に彼女を傷つけたのはその少しあとに出た新聞の劇評だその劇評は昔と比較して彼女の老いを無残に叩いていた笹野健介という高名な劇評家批評など気にするなと私は言ったのだが彼女は突然役者を引退したいと言い出したどうして急にそんな事を言い出すんだ?あの劇評の事がそんなに気になるのか?そういう事はさ役者だったら一度や二度誰だって多かれ少なかれ経験してる事…。

介護必要になってるんですか?聞いてねえっつってんだろうが!仕事しろよ…仕事!その噂はここで働いている男たちをまず興奮させたそれもそのはずだここで働く男たちは皆前科のある更生者たちであり無口で静かな男の中の男だったドラマの中でしゃべる以外秀さんはほとんど寡黙を貫いた秀さんの肉声を聞いた者はほとんどいないとさえ言われていた秀さんはテレビにはほとんど出なかったどんな権威も恐れなかったししかし下積みの目下の人間には実に真摯に礼儀正しかった秀さんは常に体制に逆らっただからやくざからも尊敬されたのだ秀さんは神秘なヒー