９５歳の人気作家とそれから ２９歳の敏腕秘書という組み合わせです。 瀬戸内寂聴さんが数々の病気を克服してお元気なのも全部 ２９歳の この秘書の方が色々やってくだすったからだということなんですけど。 本番に強い瀬戸内寂聴って…フフッ。
本当にね。 今日もマスカラとかアイラインとか入れていただいてるんですけど。 本当？陰で言うんではなくてね目の前で言う…。 本当にないんだからしょうがない。 こんなこと言っちゃ悪いけど本当に 鼻筋が。 その秘書が誕生したっていうのはどういう理由から？私が大学卒業間近の時に友人の紹介で瀬戸内の下で働くことが決まりまして面接も 瀬戸内がしてくれて。 大体ね 文学少女っていうのはねもう 掃除は下手だしね片付けは下手だし料理は下手だし…。
瀬戸内さんが どういう方かご存じなかったの？お坊さんっていうことと名前は知ってはいたんですけども小説家っていうことを知らなかったんです。 一番大きいところがご存じなかったのね。 本当に 瀬戸内さん 格好いいのね作家としてね。 ベテランがいなくなっちゃったところに秘書に？そうですね。 私が秘書になって最初は 二人三脚で何もかも一緒に…。 それで瀬尾さんと一緒にやってらしてこれは大変とは あんまりお思いにならなかったの？うーん… そうね。 なんでもね まあ 練習台にしてるんじゃないかしら。
でも あれですよね 瀬戸内さん色々 面白… 変顔の写真がいっぱいあるとかって伺ったんだけどちょっと見せていただいていいですか？あっ こういうのね。 なんか もう私は やっぱり 編集者の人から催促の電話がきて「もう 先生 本当に 今日どうしてもしないと駄目ですよ」って言うんですけど なんかそうなると 逃げたくなるのか週刊誌読んだり 占い読んだりテレビ見始めたりして。
もう 声が掛けられないぐらいそういうモードに入るともう すごい集中力で 時間も忘れ私たちが出したコーヒーももう 手も付けず私が部屋に入ったことも気付かない。 でも いずれにしても今どきっていうのを楽しむ好奇心というものが必要といつも思ってらっしゃるんですね？ええ。 好奇心。
作家の大庭みな子さんとか河野多惠子さんの記憶を織り交ぜて？河野多惠子さんと城夏子さんとか…。 それは どういうことをお書きになったの？私が 寂庵に来て７年経つんですけれども私から見た瀬戸内寂聴の魅力を思う存分書かせていただきました。 寂庵に来たきっかけも別に小説家希望でもないですしまさかこの自分が 本を書くっていうこのチャンスをいただけると思ってなかったので。 それも瀬戸内が 私の文章を褒めてくれたところから始まったのでとてもありがたいと思います。