何やってるんだ!勝手に棺を開けるんじゃない!どちら様でしょうか?峰島会長にお世話になりました玲奈と申します。 この証明書によると 確かに婚姻届が受理されていますね。 区役所に婚姻届が受理されたのは前日の深夜11時。 亭主が死んだんなら玲奈ちゃん フリーだろ?あのさ みんな 馬鹿なの?寿司とか言ってる場合じゃないでしょう。 まず 食い物の話じゃな〜い!じゃあ なんの話っすか?100億相続するはずの一夜妻が婚姻無効で訴えられてんのよ。
峰島会長には結婚の意思はなかったとして婚姻の無効を訴えてきているわけですが…。 結婚に至った経緯をお話し願えますか?田舎から上京して看護師をしていた私は2年前に偶然 検査に訪れた峰島会長のだって 彼女の全身から嘘のにおいが漂い出てるから。 峰島会長も随分と厄介な置き土産を残しましたね。
それは峰島会長が入院したあとも続いていましたか?余計 増えたっすかね。 死を前にした会長への思いやりに欠けるように思うのですが被告は 会長についてどう語っていましたか?最高の金づるが見つかったって言ってました!そこまで正直に言わなくても…。 会長の死後被告が会長との婚姻届を出していた事を知った時あなたは どう思いましたか?う~ん…。 えっ 反論なし?たとえ 何があろうと正式に婚姻届が提出されている以上彼女が妻であり 相続権を有する。
では なぜ会長は 婚姻届にサインをしたのでしょうか?投薬治療で意識が朦朧とする事もあったから保証人の書類だとか だましてサインさせたんじゃないの?ならば 婚姻は無効なのではあ… 他に言う事ないのかよ。 証人は 入院患者仲間として峰島会長と親しくされていたそうですがですから私と 将棋をね 指しながらまあ いろんな話をしたもんです。
私の書道の先生が筆跡鑑定をしていた関係でかつては 日本鑑識科学技術学会の会員も務めておりました。 でも 原告側の証拠には筆跡鑑定書も添えられていましたし…。 確かに ここに全てを原告に譲るという遺言書も存在しその署名についての筆跡鑑定書も添えられていますが…。 その話を聞いた鑑識科学技術協会の重鎮が問い詰めたところその鑑定人は原告から 金銭と引き換えに真実ではない鑑定書を依頼された事を認めこの謝罪文を提出しました。
あなたは 会長が亡くなる前日の10月26日 午後11時に会長と何か話しました?婚姻届を出したと伝えたら「よかった」と笑ってくれました。 そんなのは作り話です!それが本当ならあなたが午後11時に婚姻届を出した時にはすでに会長は死亡していた事になります。 死亡診断書に記されている以上会長が死んだのは 午前3時。 あなたは亡くなられた峰島会長の担当医でしたね。 あなたは 峰島会長の死亡診断書の死亡時刻を27日 午前3時と記しました。 本当は 前日の午後10時の時点で峰島会長は死亡しておりました。