お前…!親父のじゃないか!同人所有の腕時計時価1200万円相当を窃取したものである。 高級腕時計を盗もうとして捕まったのが勝一郎さんの婚外子妻以外の女性との子供である芳賀渉被告だったとわかったのです」このように故 郷古勝一郎氏の自宅の裏手の門を乗り越えた人物が被告人である事は被告人自身が認めています。
何年か前 アプリで一発当てた時焼き窯をプレゼントしたんです。 その後 長男の勝哉氏と次男の恭治氏に見つかり2階に逃げ…。 旦那様はどんな領収書も取っておいででそれが日記の代わりになるとおっしゃっていました。 郷古様には長年にわたり当ホテルをご利用頂きました。 あの日 郷古様がラウンジにいらした時間担当させて頂いたのは 彼女です。 ああっ!申し訳ありません!ジャケットをお脱ぎになってください!失礼致しました!その後 ジャケットはクリーニングに出したそうだ。
事件前日 遺品整理の際父の腕時計を見たと。 実は昨日 東京のホテルグランフォレスト赤坂に行って参りました。 そんな話がなんの証拠になるんですか?私は実際に事件の前日書斎で あの時計を見たんです。 時計店のオオミヤは米崎にも支店があります。 芳賀渉は事件の前その米崎支店に 例の腕時計をメンテナンスに出していました。 メンテナンス後の受け取りは4月4日。 型番も全て問題の腕時計と一致します。 つまり 事件の前日あの書斎で問題の腕時計を見る事は物理的に不可能なんです。
我々検事は検察に不利益になる証拠を法廷の場に出すべきではない。 殺人罪求刑から一転証拠不十分で無罪判決になった。 法廷での証拠調べにより本人申し立てのとおり被告人が 故郷古勝一郎氏より腕時計を譲渡された事が証明されたため窃盗については被告人は…それでは 判決を言い渡します。 「遺言書」「遺言者 郷古勝一郎は次の通り遺言する」「芳賀渉は遺言者と芳賀明美との間の子であるから遺言者はこれを認知する」その遺言書は勝一郎さんの意思ではない。
では そもそもなぜ 勝一郎氏は芳賀渉の犯行であるという根拠は?金庫周りからは芳賀渉の指紋も出なかったからね。 佐方検事 君は犯罪者を無罪にし遺言書をお調べになるのは結構だ。 はあ?先日 郷古勝一郎さんの遺言書が開かれました。 だが それは元々 郷古勝一郎さんが残した遺言書とは別物だった。 遺言書のすり替えが見つかっても罪に問われないように一事不再理を利用した。 でも 芳賀渉は一体 どうやって金庫の中の遺言書を盗み出したんですかね?確かに。
手作りなんですか?このカップはあなたが贈ったものですね?郷古麻恵さんが陶器を焼かれる時あなたもお付き合いすると伺いました。 明美さんが入院してた病院で確認したんです。 いいんですか?芳賀明美さんと交流があったとすればそれは 郷古家の方々には知られたくない事でしょう。 郷古家の家政婦であるあなたにとって信用問題に関わる事です。 明美さんも何かご病気だったんですか?不妊治療だったそうです。 明美さんが亡くなった時も連絡もらったんですが勝一郎さんの容体も悪化してて葬儀には行けませんでした。
覚えていらっしゃるでしょう?グランフォレスト赤坂であなたが勝一郎氏とランチをとった時勝一郎氏が手を滑らせてジャケットにコーヒーをこぼしてしまった事。 第一遺言書を持っていたとしてもそれを入れ替える事は不可能です。 しかし なんらかの形でその暗証番号を知り得る機会があったとしたら…。 そんな事 あり得ない!勝一郎氏は普段 日々の出来事や情報を記録した手帳をジャケットの内ポケットに入れていたんでしたね?その手帳には 金庫の暗証番号も記されていました。
「高子さんいろいろ心配かけてしまってごめんなさい」「亡き主人の借金も私の生命保険で清算できる目処が立ちました」「何も思い残すことはありません」「ただひとつだけ お願いがあり筆を執りました」「同封した手紙を郷古勝一郎さんに渡してほしいのです」「手紙には渉のことが書いてあります」「私は 長い不妊治療の末子供を諦めました」「それが 何の因果か渉を授かりました」「思えば渉には助けられてばかりでした」「渉は 今まで父親のことを訊いてきたことがありません」「このまま 私の命が尽きれば渉は天涯孤独の身の上です」「血のつ