「父は 結局珍獣好みなんですよ」「あっ そう」「なんか こう スッとして…」「珍獣？」「うん。 あの すっぴんで白いシャツが似合うような女の人を“素敵 素敵”ってよくテレビとか見てると言ってますけど実は ダメで やっぱり珍獣好みなんだと思いますよね」「珍獣好みね うん」ハハハハ…！「珍獣」…「珍獣好み」っていう風に言われてしまった善行さん。 まあ 今の相当おかしいですね珍獣好みっていうのはね。
なんか 戸惑いをお見せになったっていうのは なんなの？ それ」「富士屋ホテルの朝みたいな話じゃない？」「初夜って事？ そう… あのね“初夜が明けたら枕元に きちっと座って旦那様に…今日から旦那様になる人にご挨拶するんですよ”ってハネムーンに行く車に乗る寸前に母が言ったの 私に」「だから ご挨拶ね…ご挨拶と思って向こうより早く 一生懸命 起きて待ってたんだけど“枕元に座って”って言ったって箱根の富士屋ホテルだから…ベッドだから 座っちゃうと向こうからは見えないし」旦那に言ったなんて言うなよ”って」「“どうし
だけど あの… ちょっとそこら辺が 普通の女の人とでも あなた 子どもの時白塗り事件って驚いたって…。 さあ さあお上がりなさい」なんてなんか池内淳子風みたいな日もあれば寒い朝は… 普段作らないのになんか こんなに…油揚げが こんなに広いのにトントントンってまな板だけ音させておみそ汁 作って。 「はあちゃん あの人に“普通の事をやれ”って言ったって無理に決まってるし普通の事やらせたらもっとややこしい事になるからパパも我慢するからあなたも死ぬまで我慢しなさい」と。
…なんだけど「この前も約束したんだけど先に死んだ方が…極楽へ行く道の左側にね待合室みたいなねお茶を飲む所があるからそこで待ってるっていう約束したろう？」って言うと「うん」なんて 返事…全然 知らないのに。 私 生まれて初めて １時間母と電話で話したんですけどそれ 生まれて初めてです。 母と １時間 話するなんてもう 絶対無理だし。 そしたら 翌日「昨日 楽しかったから今日もかけたわ」って言うから「２日連続は無理です」って言って切ったんですけど。