どうしたんですか？父親は肝機能障害を抱えているため生体肝移植は不可能。 現在脳死提供者からの移植を待っている状態です。 移植はドナーが出たという連絡を受け次第我々移植外科チームがドナーのいる病院に向かい肝臓を摘出。 当病院に搬送してオペ担当の西條先生が移植を行う流れです。 どうして命なんだよ？西條先生は移植先進国のアメリカで移植経験がいくつもあるそうですから。 この患者にとっては逆向きの肝臓を移植しなきゃいけないってことになるんですね。 真中先生続けてください。 真中先生もどうですか？鼻メガネ…。
その人工心臓を埋め込みドナーが現れるのを待ってから心臓移植を受けることができれば可能性は出てきます。 しかしその人工心臓日本ではまだ承認が下りてないんじゃありませんか？わかってます。 しかし優秀な真中先生が手助けしてしまったらありがとうございます。 副院長は西條先生に失敗させて小児外科復活に難癖つけようとしてるんですよ。 真中先生なら大丈夫でしょ。 真中先生はいてくれるんだよね？ん？手術のとき。 ではこれより古里春日１５歳女児内臓逆位の肝移植か。
アウトフローブロックは門脈から流れ込んだ血液が上手く下大静脈から出ていかずどうすんだよ！？こういう事態に備えてひとつ考えていた方法があるんだ。 下大静脈を切断！？肝臓から血液が出ないのはおそらく肝臓の重みで下大静脈がテンティングしてしまっているから。 そうだ下大静脈は下半身から戻ってきた血液を心臓に流す血管だ。 下大静脈クランプ！命！切断します。 これで下大静脈のテンティングが解消され血液が肝臓の外に流れ出るはずだ。 ほとんどの場合は下大静脈のかわりをする側副血行路がある。