そしてこの大事な速達書留を特別配達人がお嬢さまにお届けする次第です。 「サマンサ汝はマサチューセッツのサレム市で開催される魔女大会に出席しなければならない。 期間は惑星イカルスがジュピターとプルートの間を通る日からヘプジバ大司祭が閉会宣言をする日まで。 署名エンドラ魔女会議議長」。 魔女会議議長？おそれおおくもヘプジバ大司祭さまに指名されたんだよ。 ママ断っておきますけど私は主人や子供を置いてそんなくだらない魔女会議なんかへ行く気はありません。
なにしろあのゴッタムの宣伝を一手に引き受けるということはなんていうかなその…。 ママが魔女会議の議長に選ばれたのは実力や経歴から当然だと思うんだけどたとえ議長でも大司祭ヘプジバの命令どおりにしなきゃならないの。 お前みたいな血筋のいい娘がなんでこんな間違いだらけの下等動物に調子合わせてなきゃなんないんだい？たいした血筋ですね。 自分とは違うことをしたり考えたりする相手のことが全然わからない間抜けのことを言うんだよ。
お休みを？キミ１人をサレムへやると思ってるのかい？いえあの…そうは思ってませんけどでも新しいお仕事の担当に回してもらったばかりなんでしょ？まぁ何とかごまかして逃げる手はあると思うけどね。 でもこれは一世一代の大仕事だって張り切ってたじゃない？でもね僕にとってはキミのほうがずっと大事なんだよ。 昼飯はゴッタム産業の宣伝部の連中につきあってそれが終わったら…。 今のニュースは魔女評議会にちょうど今頃…。 神聖な魔女会議になぜ下等動物を出席させる？いいえあのそれは違います。
エンドラ！おそれおおき我が大司祭さま宇宙を治める我が女王陛下。 それがまた癪の種である！しかしながら事態を深く考慮し限りなき愛と哀れみを分かち与えこの結婚を解消させるか否かの決定は当分延期することにいたしたぞ。 これは世界において魔女と下等動物の結婚第１号であることを考えるならば研究すべき多くの課題があるはずである。 したがって魔女世界のリーダーである大司祭としてはこれより１週間この家にとどまりてこの奇妙な夫婦の暮らしをじっくりと観察することに決めたぞ。