スペシャル!傑作選「旅行作家・茶屋次郎⑤ 千曲川殺人事件」

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この番組のまとめ

誰なんですか?君島恵子さんって。 え?君島恵子!?突然原稿を持ち込んでくるんだもの。 大学出たての若い女の子に「今どきそんな北アルプスの紀行文なんて流行りません」ってコテンパンだもんな。 そのやる気満々の新人編集者があっさり信州に戻って老舗旅館の女将だもんな。 茶屋先生!茶屋先生でいらっしゃいますか?はい。 えっ?あのう…旅行作家の茶屋次郎先生でございますか?ええ。

あそこはもともとね傾いた小さな旅館を源泉権ごと買い取って始めたんだけどそこはずっと温泉に水道水を増量して追い炊きしてたような所だったの。 だって板前さんやってるんでしょ?今の板長さんは京都の有名な料亭で修業した人で旦那さんはここ何年も調理場へ入ってません。 おい恵子!ん…?あっ!目が覚めたら隣にいた!?なんで私が恵子を…いや女将さんを殺さなくちゃなんないんですか?恵子?お前いったい女将さんとどういう関係なんだ?それは…だから彼女が東京で勤めてるときにちょっと知り合って…。

えぇ芸者たちと一緒にカラオケスナック「ガスライト」にいたことは間違いありません。 確かにガスライトにいましたよガスライトのバーテンによれば茶屋の入店は9時10分過ぎ。 私はただの旅行作家です!あんたが最重要参考人であることは間違いないんだ。 いや!君島雅彦は清風園を9時40分頃に出てってるし彼女は私が昨夜出かけるときに…。 清風園の人間がなんで商売敵のホテルなんかに…?これ事件現場の部屋にあった荷物一応返しておくから。

茶屋さん…河原の石に付着していた血痕の血液型と髪の毛が恵子さん本人のものと一致しました。 おまけにどちらにも防犯カメラが取り付けられていてあの日深夜11時以降何人かの従業員が出入りする姿しか映ってねえ…。 恵子:その成分調査すら拒否してるのよ。 この上山田温泉全体の信用に関わるからなんとか法的措置をとれないかって今弁護士に相談してるんだけど…このへんなんだけどな。 そんなことしてもし調査入ったらたからや本館偽温泉とわかって大打撃じゃないですか。

お前の部下なんか全員刑務所送りだよ。 いいですかうちはですね低料金での宴会サービスじゃ法で認められた源泉はお持ちなんですね?…あたりまえじゃないですか!お互いに協力し合ってこの戸倉上山田の再興を目指して意気投合した…それがおかしいですか?それだけですか?あの彼に女性を紹介なさったとか?そりゃまぁ男ですからねいろいろありますよ。 あぁ…あの源泉っていうのはこの戸倉上山田に何か所かあるわけですよね?今は全部で52あります。

あの清風園だってもとは湯を借りていたのが先代が廃業した旅館から源泉権を買い取ってそれから大きくなったんだ。 水明館?その廃業した旅館だよ。 あっそういやたしか亭主の雅彦も水明館の板前だったんじゃねえかなぁ…。 つまりあれですか?雅彦はその源泉権と一緒に清風園へ移ってきたんですか?う~ん…まぁそういうことになるわな。 犯人は私でも亀山でもなく事件のカギは22年前に廃業になった水明館にある…そうでしょう?フフ…田舎警察と勝負というわけですか?その償いです。

ずっとご夫婦で水明館で働いてたんですが廃業したあと清風園に移ったんです。 姿消した?おい!はい!とりあえず水明館の女将だった遠山明子の東京の住所に捜査員を向かわせます。 だって犯人はその姿消した下田久作で決まりだろうが!客室係だったらさ裏口の出入りだって自由だし客室の合鍵だって持ってんだろ…そうだよおい!あのシーツ入れてたカートなんか死体楽に運べるじゃないか!カラカラずっと押してきたっていうのかよ馬鹿!それはちょっと無理だね。

卒業アルバムの写真見せてもらったんですけど美人ですよ!そんなことはどうだっていいだろうが!あっケータイで写真撮ってきたので見せましょうか?大丈夫ですか?つい最近孫に教えてもらったばっかりですからね。 下田久作が1時間ほど前花屋に現れたそうです。 お嬢さん…私がこの歳まで生きてこられたのはすべて水明館と大女将のおかげなんです!こんなヤクザ者の私を拾ってくれて嫁まで持たせてくれた。 父と雅彦はともに水明館の板前として働いていてどちらも母に好意をもっていたそうです。