首の皮一枚残してバッサリよ。 その様子から死神の仕業じゃねえかなんて噂が立つ始末さ。 だいたい死神介錯したって罪になんてなるわけ…。 あっ！何か事件でもあったのかな？お前のほうこそ何があった！？何が？何がっておめえ思いっ切り死神背中にぶら下がってんだろうが！死神？え？ひょっとして俺の背中に何か見えんの？まいったな何かに取り憑かれちゃったかな？じゃねえだろ！取り憑かれるどころかグッタリして動かないよ！血まみれだよ！まずいねそれ。
生きてた～死神生きてた！ごめんなさい。 池田朝右衛門。 罪人の首どころか自分の首すら斬れない役立たずの死神です。 下手すりゃ二度三度斬ってもとどめを刺せずそのなかには頭を地に落として汚さぬよう公儀御試御用？つまり将軍家に納められる刀剣を管理する腰物奉行の…。 俺に介錯頼んだのはお前だろう？死神さんよ。 池田朝右衛門。 まさか代々幕府で首斬り役人を務めてきた処刑人に首斬ってくれなんて頼まれるとは思わなかったよ。 ただのドクロだろうが！公儀処刑人池田家が最初に葬ったといわれる海賊狩美闇のドクロです。
なじみ深すぎんだろうが！いいかげんにしろよ！取ったりつけたりてめえらいったい人の乳首をなんだと思ってんだ！この料理は朝右衛門の手作りです。 なぜ先代当主を殺めた裏切り者を迎え入れているのかと？他言すればあなたたちの首も斬らねばならないことになりますがよろしいので？兄妹のように支えあい好敵手のように競い合い互いの技を高め合ってきました。 その介錯を務めたのが朝右衛門です。 朝右衛門は人知れず家を出ていきました。 朝右衛門さん！誰よりも先代を師を好いていた娘です。