皆さんこんばんは『僕らプレイボーイズ熟年探偵社』第3話です。 堀切さん男はいくつになってもプライドが邪魔するんですよね。 兄はフランス料理店の料理長だったんです。 本当は仕事がしたいんじゃないですか?探偵風情が偉そうなこと言うな。 いつまでもリストラされたことを秘密にしといてどうすんだよ。 ご主人がリストラされちゃったんですって。 ハハハハ…プライドってより古井戸みたいですけどね。 近頃は草食系通り越して絶食系が多いっていうから俺なんかにしてみると意味わかんねえ。
その間一度も会ってくれずここ半年は手紙の返事すら来なくなりました。 中高年の悩みこそ中高年である我らが解決を旗印に集まった5人の探偵堀さん。 友恵が病気ってホントか?お前ら友恵に頼まれてきたな!そうでも言わないと開けてもらえないと思って…。 探偵風情が偉そうなこと言うな!だったらアンタなんだ!すねたガキみたいなことばっかり言ってるアンタは!なに?なんだ!ちょちょ…ちょっと待って。 しかし引きこもりの理由ってのはいろいろあるんだろうけどさプライドってやつだからな。 頑張って生きてきた証しがプライドか…。
賞味期限の切れた肉だったんですがねもうピンピンしてます!兄が料理をですか?えっええ…。 あのお兄さんが料理するのってそんな珍しいですか?あの…お話ししてませんでしたけど1年前まで兄はグランシャトレーホテルにあるフランス料理店の料理長だったんです。 料理長?グランシャトレーっていや超一流のホテルじゃありませんか!身内の私が言うのもなんですけど兄の腕も一流でした。 ステーキ屋さんか?所長まで知ってる!いいんじゃないの?料理人だって職人だ。
じゃあミディアムレアで2枚。 だったらなぜあなたの家の鍋やフライパンはピカピカなんです?大工がかんなの刃を研ぐように仕事がしたくて毎日磨いているからじゃないですか?もう一度仕事しましょう。 私もね倅に病院を譲るまでは患者さんの笑顔が見たくて仕事してたんです。 プライドと愛した女への熱い思いは3名様で。 このままでいいんですか?いいも悪いもあんなふうにプライドに凝り固まって社会とのつながりを断ち切ってたらどんな仕事だってできません。
佐藤さんを料理人の原点に引き戻させたらいいだけだ。 あの兄を料理人の原点に戻らせるってのは佐藤さん!プレイボーイズ探偵社の者です!友恵…。 こらっ!佐藤さんあなたにはここで料理を作っていただきたいんです。 だから主人が私にプロポーズしてくれた思い出のレストランそのときと同じ席で最後の食事をしたかったんです。 半年ほど前に主人と3人であのレストランに行ったんですよ。 天職の料理で人を笑顔にさせる。 どうです?もう一度料理人として生きてみては?これからもよろしくお願いします。