こっちはわかってんだレイニーさんあんたが俺の小説を盗んだって。 死体を埋める場所も決めていた。 家と納屋が鋭角に接している狭い土地だ。 そう妻が私の庭と呼び夫以上に愛情を注いでいる土地だ」。 いやなぁガーヴィーさん本当に違うんだってえっと…『シークレット・ウィンドウ』『シークレット・ウィンドウ』。 死体を埋めるのにぴったりの場所もある。 家と納屋が鋭角に接している狭い土地。 お食事用意しましょうか？いやいいよさっき食べたし腹が減ったら自分で作るから。
サンドイッチを作ってたら急に胸騒ぎがしてあなたに何かあったような気がしたの。 だけどやっぱり心配で電話したの。 大丈夫心配するようなことは起きてない。 何か変なことはなかった？『シークレット・ウィンドウ』だけど…。 なに？僕の小説覚えてるだろう？庭を愛してる女と彼女を殺して埋める夫の話。 小説がどうかした？いやただちょっと気になってさ。 探してみろよ『エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン』１９９５年６月号だ。 お前俺の小説の中の男とおんなじだな。 人の頭シャベルでかち割りたくて相手探してんだろう。
ナンバーは全部は覚えてないけどミシシッピナンバーだったのは間違いないんです。 有名人の仲間入りってわけか？まあストーキングされるのも本が売れた代償だと思ってますけど…。 そりゃ犯罪だタシュモアレイクじゃたいした事件じゃないようだが。 ああぼったくるんだろう？今夜家に帰ったとき黒のキャデラックがあっても驚くなよ。
それともお偉い作家先生ってのはみんな自分の思いどおり事が運ばねえとかんしゃくを起こすもんなのか？なんで雑誌を取ってこなかった。 今日わざわざリヴァーデールの元女房んちへ行ってきたんだろ？雑誌を持ってきてあんたに見せたら目の前から消えてくれるのか？レイニーさんよあんたの言うような雑誌がこの世に存在してるはずはねえ。 トッド・ダウニーはそう言って湯気の立つボウルからトウモロコシをもう１本取り出した。 リヴァーデール警察のブラッドリー刑事です。
保険に入っている財産のリストです。 火災が発生したときに家にあった財産を確認し宣誓供述書にサインしていただきたいんです。 最近別居されたそうですがその場合すでに持ち出された財産もあるでしょうから。 財産分与の協議は済んでいます。 もうすべて話はついていてサインするだけなんです両方の当事者が。 残念だったな僕の財産に興味あるのに見逃しちまって。 もっとずっと前に終わってたんだろ？そうか？だったら結婚指輪はめてないだろ。
そう？初めは火曜にレイク・ドライブを通ったときキミたち２人を見たと言ってたんだ。 火曜にはレイク・ドライブなんか通ってない」って言い出した。 誰かに雇われてキミをつけ狙ってる可能性も考えたほうがいい。 誰？エイミーの今の彼氏僕を捨てて走った相手さ。 まず必要なのはシューターがあの場にいたって証拠だ。 手書きのメモ以外に物理的な証拠がいる。 銃を忘れんな大先生。 ポールモール？あの南部野郎！失礼。 大柄でいかにもニューヨークのデカタイプ。
認めなくてもいいがその代わり殺人罪で刑務所に放り込まれることになるぞ。 だったら聞くがその雑誌ってのは今ここにあんのか？ここに？ない！３時に取りに行くことになってる。 そんな雑誌があるもんか。 雑誌に載ってるわけがねえ。 その雑誌を取ってこい。 言っとくがもしまた保安官に知らせたり４時になっても戻ってこなかったらそのときはサトウキビ畑を焼き払うようにお前の人生を灰にし周りの人間を皆殺しにしてやるからな。
ところでＵＰＳの荷物が届いてない？１つ来てます。 あの郵便局で宅配預かったなんてバレたら困るんです。 シークレット・ウィンドウ８３ページ…８３…。 帽子を被ることが？奴の望みって？混乱させること。 とっくに混乱してるよ大先生。 これ以上変なこと言わないでくれ。 どういう意味だ？考えろって何を？大先生さ。 かっ切ってやろうか？これ以上誰か殺す前に電話しろ。 自分がしたこともわかってない。 自分でやる度胸はなくても俺がやったことは覚えてるはずだ。 どういうこと？その帽子屋根裏にあったの？俺のだ。