走っぞ!行きよりも帰りはもっとピンチ!弱小貧乏藩がお取り潰しの危機!?今度は本気でいく。 行きでは案内役を務めた一匹狼雲隠段蔵。 幕府軍1,000人を率いる湯長谷藩に恨みを持つ冷酷非情な老中松平信祝の魔の手が立ちはだかる!下に~おれ。 日光社参とは江戸幕府をひらいた徳川家康公を神として祀った日光東照宮に参拝する一大行事である。 権威高揚のためとはいえ莫大な費用がかかるため行列の人数は十三万人を超え先頭が午前二時に出発し最後尾が江戸城を出たのは午前十時であったというはははは…。
~内藤様私…。 瀬川今何て言った?もう一度申せ。 湯長谷に一揆が起こったのです。 馬鹿なことを我が藩に一揆などありえぬ。 すでに検分のため目付けが湯長谷へ発ちました。 まずい目付けはいつ湯長谷に着くのじゃ。 二日だと?あさってまでに湯長谷へ戻り一揆の裁きをつけておかぬとお取り潰しは確実。 馬鹿な湯長谷まであと四十里もある。 一揆が起こったうえに交代のしくじりがあってはお取り潰しは必定。 ご家老中間を雇う銭は大丈夫ですか。 湯長谷の者どもは慌てて牛久を出立したよしにございます。 行きは参勤帰りは交代。
今は上様が日光社参に出られているとのこと。 我が藩も神君家康公の喪に服し行列しているのです。 湯長谷藩一万五千石百名。 いくぞ!おっ!えっさ!こらさ!湯長谷藩での一揆の件いかがいたそう?今目付けが向かっておるが小さなものなら見逃してやる手もある。 上様お留守の折湯長谷が乱れておるならば取り潰しすみやかに別の者が治めるのが法の定めでござる。 ご老中事がなった暁には我ら尾張柳生の悲願を。 みごと務めを果たせば湯長谷一万五千石そっくりくれてやろう。
この森を抜ければ湯長谷だ!おう!殿待ってくだせえ。 とうとう湯長谷藩はついえた!立て!民がきっと困っているはずだ。 福田!何があったんじゃ?申し訳ございませんでした!湯長谷を守りきれませんでした。 よしついでに湯長谷藩江戸屋敷の芋侍どもも叩き出せ!さぁさぁさぁ!さっさと出ていかんか!一同磐城平藩に身を寄せるのじゃ!姫拙者は行きます。 何の前ぶれもなぐ突然一揆が起こり城の中まで攻め込まれ藩主はおろか女子供まで次々に捕らえられました。
すでに湯長谷藩は脱藩しました。 筋を通して考えればその答えしかありませぬ!大岡様はなぜあそこにおられたのです?老中を見張っておったのだ。 おう!だけっちも一揆は誰のしわざだ?湯長谷の者ではねえ。 信祝はこれまでにも狙った藩に隠密を使って一揆を仕掛け騒乱を恐れた藩からかねを脅し取っておりました。 今回湯長谷で動いたのは尾張柳生。 一揆を起こしたうえ湯長谷を乗っ取っとは。 拙者が戻らぬときは平藩江戸屋敷の琴姫様に伝えてくれませんか?何と言えばいい?「心から思うていた」と。
柳生から城を奪い返し皆を助けっぞ!!よしっ!その言葉待ってました!だけんじょ武器はどうします?相馬!策はあるか!!百通りもございますれば~!!殿様~!!何した!?お咲さんが…お咲さんが変な男に連れていかれてしまって~!!南町奉行大岡越前守様ご出座!ほう…。 幕府随一の切れ者松平信祝様だ。 ほう?なぜこの尾張柳生の手練れが信祝とともに湯長谷に行かなかったのか…。
今頃幻道が尾張柳生家本隊の入城の準備を御家老!早うしてくんちい!待てい!わかった~!!段蔵はこう入り誘い出せば柳生の者たちは城を出ましょう!ああその隙に打ち込むか!お咲殿が捕らわれている!急ぐぞ~!!お〜っ!!開門!開門!婿殿!機は熟しました。 おめえの気持ちはどうなのだ!そりゃ…そりゃ一緒にいたいに決まってんだろ!殿!たぁ~っ!内藤!覚悟!内藤政醇柳生新陰流の恐ろしさ見せて…。
湯長谷藩の底力とくと見せてやりましょう!殿最後までご一緒いたします。 戦をすっぺと言ってんだ!老中信祝!一揆を画策したのみならず上様の暗殺を企てるおぬしこそ天下を奪おうとする大罪人である!おのれ斬れい!全員斬り捨てい!おぉ!煙に巻けい!情けは無用じゃ。 討て!こやつを討て!信祝もうやめい!控えい控えい!老中首座松平輝貞様なるぞ!叔父上!もう終わりじゃ。 湯長谷はおぬしに返す。 荒れだ湯長谷を元に戻していだだきだぐ。 皆のもの!湯長谷藩の参勤交代これにで終いどする!おぉ!あぁよがっだなぁ。