日経ドラマスペシャル「琥珀の夢」

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この番組のまとめ

この子は鳴江萬治郎や。 萬治郎を支える両親に中村梅雀原田美枝子日本中の人たちに喜びを売りとうおます。 この男の名は鳴江萬治郎。 これは明治大正昭和3つの時代を生き抜き世界に冠たる洋酒メーカーをたった1代で築き上げた伝説の男鳴江萬治郎の物語である生まれた生まれた。 やがて萬治郎は尋常小学校に入学。 更に商業の専門知識に特化した大阪商業学校へ進学し1年が過ぎたところで萬治郎。 ほんならお前学校辞めてでっち奉公に出てみいへんか?えっ?鳴江屋を大きして千恵蔵に身代を譲り萬治郎にはのれん分けをと思てた。

透き通った金色色琥珀色かいな。 今日旦那さん見かけへんかったけどどこに?彦根のほうに大番頭さん連れて商いに行ってはる。 そのうえに働き者でな夜なべで薬刻んだり日本人向けのブドウ酒の工夫したり。 日本人向けのブドウ酒?旦さんお帰りやす。 そのうえ生薬は温度湿度がわずかに変わるだけで効能が変わる。 温度湿度。 そやから毎度拭き掃除をして温度湿度を一定に保ってる。 ひょっとしたら日本人向けのブドウ酒の工夫だすか。 ブドウが発酵してブドウ酒になる。 ということはブドウ酒も温度と湿度が大事ということでおますか。

この度は小南屋の旦さんの肝いりで日本人向けのブドウ酒を売り出しましてな。 日本人向けブドウ酒はまだ誰も登ってへん山やさかいな。 萬治郎は紅印ブドウ酒の工夫を重ねた。 早速ですけどご連絡申し上げましたとおり本日は改良を重ねました新しい紅印ブドウ酒をお持ちいたしました。 ほな萬治郎行ってくるで。 萬治郎兄弟で他人行儀はやめてくれ。 東京の梟印ブドウ酒に勝てる日本一のブドウ酒を工夫して小南屋の旦さんの恩に報い日本中の人たちに喜びを売りとおます。 四十九日の法要の翌日兄千恵蔵は萬治郎に100円の金を渡した。

私の妻は日本人です。 近いうちに日本人向けのブドウ酒を造って売り出すつもりでおますのや。 普通の日本人もワインを飲むのかと聞いています。 古くは織田信長公の時代にポルトガルから渡ってきてますわ。 ポルトガル?へえ。 私の故郷の宝スコットランドのウイスキーです。 トラストトゥーミスターナルエ。 缶詰で儲けを出した萬治郎は鳴江屋の近くに小さいながらも自分の店を構え久しぶりだすな萬吉どん。 それに西城商店この頃手形払いになっとるそうやないか。

萬治郎…手形はなんぼや?鳴江屋が肩代わりしてやる。 5,500円!?あっあっ…あんさん!鳴江屋の身代ではとても足らしまへん!あかん。 萬治郎!泣いてる暇あったらわてと金策せぇ!それで丸一日あちこち金策いたしましたが明日朝までにまだ1,050円足らしまへん。 どうか鳴江屋ののれんを担保にお金貸したっとくなはれ!1,050円…大金や。 その鳴江屋さんののれんまで担保にさしてこないなことになったんはわてが全部悪うおます。

高松で見合い?天道ポートワインの売り込みで飛び回ってる萬治郎がよう承知しましたな。 サトとの結婚を機に萬治郎は暁屋を法人に改め合名会社暁屋洋酒店とした新しいものは何でも取り入れ工夫をし天道劇團の芝居のチケット当たったで!天道劇團とは天道ポートワインの宣伝のため萬治郎がつくったオペラの劇団であるまいど!暁屋でおます!また天道看板班を組織しサイドカーで全国の小売店に天道のホーロー看板を取り付けに走り回った常に時代に先んじたこれやこれこそ天道の色や。

いや萬治郎どん。 ここらで天道一本に絞ったらどないなんや。 萬治郎どん。 ウイスキーは金食い虫や。 金食い虫のバケモンや。 そのバケモンが日本人の口に合うんだす。 関東大震災発生サト!うちも店も大丈夫だすケガ人もおりまへん。 大阪の萬治郎が震災に襲われた関東地方の最初の情報を得たのは3日後であった東京がのうなってる…。 この国は踏ん張れる!暁屋の東京でいちばん最初のお客さんや。 番頭さん初期費用を大至急出してくれ。 今日から仕事が終わったあとウイスキーの勉強会を始める。

今なんて言うた?国産のウイスキーを造る?へえ造ります。 萬治郎気は確かか?お前震災からこっちちょっと気が高ぶってるんや。 僕は浪花酒造の社員としてウイスキー造りを学ぶためにロンドンに派遣されました。 国産ウイスキー造りとうないんだすか。 松亀は不審に思いながらも萬治郎のにぎやかな訪問をいつしか心待ちにするようになったあっこらロンドンのティーポットだすか。 でけたウイスキーを運ぶのにうってつけや。 ウイスキーだけやおまへんで。

松亀と10年契約を結んだ萬治郎は正式にウイスキー部を発足。 十人十色の原酒を経験と才能とひらめきでブレンドしてそのブレンドが成功して初めて僕たちのウイスキーの完成となります。 国産ウイスキー醸造の前代未聞の規模に銀行は軒並み融資を断り萬治郎は生糸相場で財をなした相場師にも談判したお願いいたします!利息以外に何がもらえる?「常磐津」をうたわしていただきます!「松の」ハッハッハッハ…。 萬治郎はウイスキーの仕込みのカネを調達するため昭和8年に好調だった歯磨き粉の権利をあと1年あかんか。