はぁ?救急対応レベルを強化するためにはICUを整備しなくてはいけませんしMRIも最新の高解像度のものに切り替えたいんです。 策?新規の入院患者を増やしてベッドの稼働率を更に上げることで増収を目指すんです。 えっ!?入院患者を増やすにはその3倍の外来患者が必要だというのが常識ですよ。 つまり地域医療ネットワークの構築です。 開業医さんにはネットワークに登録してもらい患者さんを紹介していただけるようお願いするんです。 患者さんの情報はお互いに共有し退院後は紹介元のお医者さんに患者さんをお返しします。
だけど地域医療ネットワークの意義を理解してもらえれば必ず登録医になってくれる。 僕がお医者さんを?今日から君は地域医療連携室の室長だよ。 ネットワークを構築しろって言うからてっきり電算室への異動だと思ったのに。 あのさ…こっちはもう院長の指示で医療連携ネットワークのプラットフォームの設計を始めてるの。 院長は人間のネットワークを作るのが第一。 まだ地域医療連携について勉強不足で…。
システムだのネットワークだのって理屈を並べなくても有原病院から届いた紹介状の返書だ。 うちの返書ああいうのが多いの?内科以外のことはよくわかりませんが一行だけは極端だとしても事務的な感じのが多いですね。 もちろん地域医療連携室だよ。 そもそも事務職員に地域医療連携室の室長をやらせるっていうのはどうなんですか?彼はよくやっていますよ。 いやクラークに病院代表のような顔されたら我々まで町医者からバカにされる。
これは?検査結果を登録医と共有するシステムです。 ここに来た頃は銀行の仕事しか知らなかったけど院長はいきなり僕を事務長に据えた。 それは事務長が優秀で病院の仕事にもまるっきりの門外漢だったからさ。 そのとき院長の頭に江口智也という名前がインプットされたんじゃないかな。 若手の銀行員の頃僕も営業成績が全然伸びなくて1軒1軒お客さんの家を回って歩くんだ。 差し出がましいようですがいったん再起動してみてはいかがでしょう?あっ?もしよかったらお手伝いさせていただけませんか?僕パソコンとか扱うの好きなんで。
みないクリニックの先生に看護師の中途採用のこと相談されたんです。 前にうちがブースを出した合同説明会って個人病院が参加しても効果ありますか?そうねぇどう思う?吉沢さん。 その患者さん糖尿病ですか?本人はそういう診断は受けたことはないと言ってるがおそらく糖尿病の急性合併症ケトアシドーシスを発症してる。 安藤さんは糖尿病性ケトアシドーシスを発症しました。 血糖値を下げるインスリンが不足して代謝障害を引き起こしたんです。 私糖尿病だなんて言われたことありません。
地域医療ネットワークは経営の点からみても今後有原病院の柱になります。 江口くんが開業医さんと信頼関係を築いてくれていますしね。 薬売り?実はね私に富山の薬売りになれと教えてくれたのは副頭取なんです。 いつになったら結果が出るんだ?1か月過ぎても医療連携に登録した町医者1人もいないじゃないか。 言葉は…言葉は人間関係を築く大切な道具です。 開業医の先生たちは紹介した患者さんたちのことをとても心配しています。 その思いに応えるひと言を添えるだけでも信頼関係は深まるんです。