なにも殺すことはなかったのに！だってマイクロフィルムをとらなきゃ！美術への関心を更に深める者もあるだろう。 いずれにせよ最後に私は美術は決して万人の共有財産ではないという点を指摘しておきたい。 美術はそれを味わい得る者のみの財産で多くの一般大衆にとってはまったく無縁の存在だ。 というと？国税局から私の絵のコレクションについて一筆書いたものをとっていただきたいんです。
ジェマイマ。 ジェマイマ・ブラウン母方の祖母の名前をもらったの。 ジェマイマなんて…。 しょんぼりしてタクシーを待ってりゃそのうちにジェマイマっていう美人がどっからともなく現れて乗っけてくれる…そう思って。 おはようジョナサン・ヘムロック。 １つジェマイマを使って金を盗ませるなんていくらアンタでも汚いじゃないですか。 うちの諜報員ウォームウッドを殺したもう一人の男のほうの処分が残っておる。 諜報員ウォームウッドの敵を討ちたいとは思わんのか？別に。
暗号名だったんだよアンリー・バックの。 入手した情報によるとターゲットは男で相当な山男この夏アルプスにね。 さてこのアイガー北壁登攀は国際親善を目的とするもので残念ながらその身元も名前もわかりそうもない。 わしがジェマイマ・ブラウンを使ったことへの仕返しそのつもりか？君は。 あるどころか諜報員ウォーム・ウッドつまりアンリー・バックからマイクロフィルムを奪ったあとそれをマイルズが敵側に運んだんだ。
その話は聞いてるがアメリカの代表はローレンス・スコットだろう？それが事故でね。 アイガーへ登るの？ベースキャンプでバックアップするのさ。 こんなことで白人に仕返しすることはないだろう？ファゴッドヘムロックさんに構うんじゃないよ。 最後はどこだっけ？東南アジアか。 おたくと私とアンリー・バックと。 アンリーっていや死んだんだってね。 用心棒はどこだ？ご明察恐れ入ったバーにいる。 元チャンピオンだ。 私は直接手を下してないよ。 じゃあ俺も直接手を下さずにお前をやる。
マイルズ・メロウやつを知ってるのか？今日チェックインしたやつだ。 結構登れるじゃないかジョン！以前よりいいくらいだ。 フレイタッグって名前でやたらリーダーを気取る男さ。 フランス人のモンティンはどうだ？あれはいいやつだから年からいってアイガーはちょっと無理じゃないかなお前くらいだ。 じゃあオーストリア人は？あれこそ山男だなんと言ったらいいかつまり以前のお前さ。 ところでそのオーストリアのマイヤーは人を殺してる。
私もよヘムロックさん。 俺に何を注射したんだろう？医者に言わせるとモルヒネに近いものだがでも致死量じゃないそうだ。 おぉおはようジョナサン。 アーッハッハッハ！とうとう追い詰めたぞ！見ろ！まわれ右はきかないんだよこの道路は！君って男は…血も涙もないのか！？見ろ私の用心棒を！君私を狙って撃ったな！？車に乗れ。 まさかこんなところへ置いてくつもりじゃないだろうな！ジョナサン！やぁどうもお待たせ。 ジョナサン・ヘムロックジャン・ポール・モンティン。 アイガーは雪らしいが天気予報は？それがあまりよくないんだ。
ジョナサンはもうアイガーに２回も登ってるんだし。 新しいルートって言うと？つまりヒンタストワサーをトラバースしないで行くんだ。 そのルートは上へ行ってそのブロックに遭ったら私はプランで撤退を考えるのは敗北だって主義でね。 では撤退プランはヘムロック氏に任せることにしよう。 私のこのプランに異存はないね？結構。 ヘムロック様あそこにいる方が…。 よう！ヘムロック。 借金取りに来たわけじゃあるまいし。 根性において借金取りも同じさ。
じゃあ例の極秘マイクロフィルムは？敵の手に渡ったのよ。 敵にマイクロフィルムが本物だと売り込むためさ。 極秘事項を盗まれたのに何もしないでのほほんとしてたら敵はおかしいと思うだろ？そこで報復措置としてヘムロックに暗殺を命じた。 一緒に山に登ろうってのに仲間のモンティンの奥さんに手出したりして。 え？フレイタッグ。 フレイタッグはどうした？来る必要ないってんだろ。 大丈夫か？大丈夫少し休もう少し。 どうだモンティンは？死んだよ。 俺が先頭フレイタッグが２番目でマイヤーはしんがりを頼む。