千年の都 京都で育まれた厨房を必死で駆け回るアラフォーの新人が 一人。 福田と同い年の調理長を筆頭に6人の若い料理人が厨房を回している。 料亭で出されるのは旬の食材を ふんだんに用いる…一方 見習いの福田に任された仕事は…洗い物。 福田の失敗を 無駄にせぬようこの日は トーストに 卵とツナの昼食。 身の中に食い込む無数の小骨を断つ…細く 深く 切りつつ 皮一枚を残す難易度の高い職人技だ。 福田は 営業後も居残り深夜まで 大根と格闘を続けた。 出勤早々桂むきの練習に励む福田。
この日 安栗は福田を 外へと連れ出した。 安栗は ここに足を運ぶ度に包丁を握る者の責任を実感するという。 包丁を握る者が背負わなければならない責任と期待。 ようやく料理人としてのスタートラインに立った。 予期せぬ出来事が福田を待っていた。 福田さん すいません。 なんと 福田が作った剣を客に出すという。 せっかくなんで福田さん 渡してもらえますか?大きな声で 「お願いします」って。 初めて させてもらった時初めて 料理長に ほめてもらった。 やっぱり 最後に料理人が 形を作るんだと。
まさに 料理人泣かせの難物に戸惑いながらも 向き合う。 料理人 福田に新たな仕事が待っていた。 出来たての料理を素早く 客へ届ける事に料理人全員の神経が注がれる。 骨切りの よしあしが味に直結するためこれができれば一人前の料理人といわれている。 決意を固めた福田。 この4日間自分の腕を磨く事だけをがむしゃらに考えてきた福田。 料理人 最初の数年は徹底した下仕事を通じもてなしの心を磨く。 出勤した福田が真っ先に向かったのは 鱧福田は 下働きを 自ら買って出た。 福田は 大事な何かをつかみ始めていた。