早ぐ 早ぐ！早ぐ！ 急げ！明治元年９月１４日ついに 新政府軍による鶴ヶ城総攻撃が始まった。 そんなら 尚之助様もすっかり 会津のお国の人だ。 旦那様…？お父様！開門！容保の密命を受けひそかに 降伏の使者に立っていた秋月が戻り…。 お～！女だ！女が紛れてるぞ！尚之助様…？ここだ！ ここに 女がいるぞ！ほんとに 女じゃ。 私も猪苗代に行がせてくなんしょ！女のくせに 何 言うそか！お願いしやす！私も一緒に戦いやした！鉄砲で 薩長の兵も撃ぢやした！何じゃと おんどれ！尚之助様！ 尚之助様！尚之助様！消えだ。
いや 我らは 会津藩士だ！名前を奪われてまで新政府に従う事はねえ！薩長に一矢報いて 死ぬべ！お～！見よ！我らは 会津武士。 ９年ぶりに会った 兄 覚馬は京都府知事の顧問として辣腕を振るっていた。 兄様は 平気なのがし？憎ぐは ねえのですか！？薩摩や長州に攻められで会津が なじょなったか！城に籠もって ２，０００発の砲弾撃ち込まれんのがなじょなもんか兄様は分がってねえ！憎いか？ 敵が。 そのころ 岩倉具視を全権とする岩倉使節団が条約改正に向けて 渡米していた。
佐賀の大隈 土佐の板垣それから…あなたたち 女子留学生にはみんな 夢中ですよ。 土佐の板垣 佐賀の江藤らは西郷を朝鮮に派遣するよう三条実美に迫るも 実らず。 岩倉は 西郷らに政府の主導権を奪われまいと帝へ報告する機会を利用して朝鮮派遣を抑え込んだ。 何が 公平じゃ！岩倉様の思惑でどうにでもなるがやないがか！閣議決定したもんに私見ば添えるなど 許されん！おいが命を懸けるち 言うちょっどが。 板垣 江藤らも これに続き新政府は ついに大分裂した。
アメリカのイェール大学を卒業した山川 浩の弟 健次郎が帰国。 八重の幼なじみ 時尾は元新選組の斎藤 一と結婚。 算術から 化学天文 文明史など全ての授業ば 校長自らしなはるっちゅうとはほんなこつですか？はい。 専門外の授業までするつもりですか？なら 何で 学校の授業に「聖書」の授業が なかとですか？おい 猪一郎！ お前も立派な牧師になっとやろうが！おら 違う。 どうしました？同志社英学校 改革要求を提出に参りました。 西洋人宣教師を新たに学校長とする」。
あの…！卒業の喜びも つかの間資金難のために クラス合併を決定した学校のやり方に徳富猪一郎らが 反発。 今こそ 自由民権の旗を掲げ国会の開設 民選議院創設に向け一丸となって進む時や ないかい！板垣退助が火を付けた自由民権運動は人民の声を政治に反映させようという大きな うねりとなって日本中に広がっていった。 大学？アメリカの大学を卒業し物理 生物学を修めた山川捨松が山川どんの妹御 捨松さあを才媛として アメリカでも名高か。
その学校に魅力がないっちゅう事でしょう。 現に 早稲田の東京専門学校じゃ騒ぎは起きておらん。 なぜ あの生徒たちを謹慎処分にすんのですか？あなたは 何の権利があって私たちの学校の運営に口を出すのですか！？私たちの学校？同志社女学校の校長は新島 襄ですよ！学校を作り 運営資金を出しているのは 伝道団体です。 学校も 生徒たちもあなたたちのものではない！そういう事なら アメリカンボードは女学校から手を引く事になりますよ。 そして 山本家では会津からの書生 青木が時栄にひそかな思いを寄せていた。