日本の話芸 講談「恋の絵図面取り 岡野金右衛門」

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この番組のまとめ

大石の計略 見事 図に当たり様子いかにと 乗り込んでおりました吉良の間者たち真の遊蕩と思い込み江戸へと引き揚げましたので大石 ホッと 安堵なし同志の面々を集めて本心を語ります。 本所松坂町 吉良邸裏門の筋向こう 相生町に小春屋清兵衛という酒屋を出しておりますのが吉田忠左衛門。 番頭が神崎与五郎手代が岡野金右衛門飯炊きが矢田五郎右衛門徳利拾いが矢頭右衛門七とまぁ 大変な酒屋があったもんで。 当の金右衛門気が付かなかったんですが与五郎 苦労人ですから早くも それと察して…。

吉良様の お屋敷には きっと見事な お茶室があるだろうが拝見するどころかお出入りする事だってできない。 できないとなると なんとか拝見をして そっくり 真似して建てたい』とこう 口癖に言ってるからあまりの事に『お艶さんの お父っつぁん大工だから お茶室の事も分かるだろうし吉良様にだって お出入りしないもんでもないだろう』とこう 言ってみたんだがどんなもんだろうね?」。 あの お屋敷は近藤登之助様という お旗本のお屋敷だったのを吉良様の御用で家の お父っつぁんが建て直したんです。

理の当然の言葉に 致し方なく翌日 この事を金右衛門に。 夕景になっても降りやみませんで八百八町は 一面の銀世界。 いかに 仕掛けた恋とはいえ真の恋にと進みまして今では 女の真心 忘れかね一目 会うて 別れを告げんものと降りくる雪を 合羽にしのぎ本所横網 お艶の家。 親子が 布団に入りました真夜中九ツごろと申しますからただいまの午前零時です。 神崎与五郎則休と申する者かねてより小春屋という酒屋を出し敵の様子を探りおりましたが今宵 時 至り討ち入りを致す。