日本の話芸 落語「猫の災難」

戻る
【スポンサーリンク】
04:40:25▶

この番組のまとめ

一番 すごかったのが今から どれぐらい前でしょうか20年以上前でしょうかね ええもう 他界致しましたが私の師匠の桂 枝雀の独演会で東京公演 東京に行きましてね東京へ行くと必ず うちの師匠 枝雀が行く新橋の居酒屋さんがあるんでございます。 小さい お店なんでございますが突き当たりにテーブルがありまして一番 店の深い所にで あとは カウンターというようなそんな お店なんでございますけどガラガラッと 開けて 見ましたらもう 既に 一番奥の席は埋まっておりました。

「面白いね~」てな事 言うてね。 さっきから『面白くない 面白くない』て言うてはりましたね?」。 「そうなんだよ俺は 今日は 面白くねえんだ」。 だから 面白かねえの」。 面白くなかった?」。 「面白くねえんだ。 俺はね 全国 津々浦々行ってるんだよ」ってこう 自慢話が始まったんでございます。 「俺はね 全国津々浦々 行ってるんだよ」。 また うちの師匠はひっくり返るほど 笑いはりましてで 私の袖 引いて「この おじさんな 津々と浦々しか行ってはらへんねや」。 面白いもんでしてね~。

それ それ た~ちゃんの足て何本 あるの?」。 私 今 感心も 得心もしたわ な?あんたは偉い 勉強してるな。 シュッ 即答ができるという」。 勉強してなかったら『何本 ある?』。 そこへいくと 『何本 ある?』『8本』 ピュッと 言えるだけあんたは偉い。 ほな 懐の都合上 その頭だけもろうて帰るわ」。 「そんな 阿呆な事 あんた頭だけ 抜いて 格好悪うて売られしまへんがな。 ね? 頭と 尻尾 真ん中骨だけですねん。

あ~ そうか生臭い物 持ってるさかいワンワン ワンワン。 ワンワン ワンワン 言うたらあかんっちゅうに あんたは。 そんなに ワンワン ワンワンばっかり言うてるさかいにいつまでも 犬 やってなあかんのやで あんた」。 ヨットサット エ〜エ〜エ〜ヨット エヘヘあっ これ ア~ッ ヨイット。

「そんな阿呆な事 あるかい お前『ニャンでんねん?』てそれ どういうこっちゃね?」。 「さぁそしたら あのな 市電の駅あるやろ? な? 市電の駅の所あっ そう 停車場 な?あそこへ ピヤッと 乗ったんや。 ほな そこへ 市電がチチチチチチチッと 入ってきてな市電の扉が ピヤッと 開いて猫が ピヤッと 乗ったらピシャッと 閉まってシュッシュッシュッシュッ シュッシュッシュッシュッと隣の町へ行ったとさ」。 「『日本昔ばなし』か 阿呆。

一口 口 入れたら分かるさかい大丈夫。 いや 芳っさん ごめん今 シュシュッと 通っていったけど今度 大丈夫て。 今度 大丈夫 今度今度は ここへ 私が関所 こしらえるさかい な?せやさかい 一口 一口口 入れて 確かめる燗 ええか 冷やがええかちょっと 待ってな」。 な?それでええ それでええて本当に な? そう『お前 半分 飲んでもええで』て言うてたやさかい私には 半分 飲む 権利と飲まなあかんっちゅう義務があるねやさかいな これ」。