地球ドラマチック「砂漠に出現!“円形ビル”~建設の秘密に迫る〜」

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UAEアラブ首長国連邦の首都としてほんの数十年前まで アブダビは砂漠の貧しい地域でした。 海辺の このエリアは アブダビ史上最大規模の開発プロジェクトです。 プロジェクトの責任者はムハンマド・アル・ムバラクです。 しかし デザインするのと 実際に建設するのとは別問題です。 ビルの建設地は海岸線から700m沖♪~アブダビは 砂漠地帯であるため砂は たくさんあります。 幸い 建設地のすぐ近くに格好の砂場がありました。 8か月後 建設地の地盤は固まり最初の難関を突破しました。

地中壁はコンクリートのパネルをつないだ 防壁で基礎部分には 400本近いコンクリートの杭が使われる予定です。 風工学の専門家 ロイ・デヌーンが円形ビルの模型を「風洞」と呼ばれる人工的に空気の流れを作るトンネル型の装置に設置し実験をしました。 そこで 風がビルに加える力風荷重を 風洞実験の前にとりあえず予測できる範囲で教えてくれと頼まれたんです。 既に基礎工事は始まっていましたが風荷重についていろいろ忠告を受けました。 技術チームは 「スライディングフォーム」と呼ばれる工法を取り入れる事にしました。

1か月に使われる コンクリートの量はオリンピック用水泳プール 1個半分。 技術者たちは 巨大な外壁をどうやって建設するかデザインでは 網のように組まれた「外部フレーム」が外壁を支えています。 アラブ首長国連邦では 通常 ビルの外壁には コンクリートが使われます。 設計図を最初に見た時からベテランの作業員に担当させようと思いました。 作業を早めるため 技術チームはプレハブの洗面所を使う方法をとる事にしました。

1つ目のユニットが設置されるのを見て何とか クライアントを満足させられたとほっとしました。 洗面所のユニットを下ろすために屋根の一部を開けたままにしていたため鋼の形がゆがんでしまったのです。 精巧な工学技術を要するビルで150mmのゆがみは深刻な問題です。 屋根の骨組みを接合できず 残りのガラス板をはめる事もできません。 問題を解決する 唯一の方法は屋根全体を持ち上げて屋根の重量は 200tもあります。 反対側には 16mの柱を立てたジャッキを2つ設置します。