日曜美術館「アメリカを魅了した“江戸の朝顔”~琳派の異才・鈴木其一〜」

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セントラルパークの一角にアメリカ最大の美の殿堂メトロポリタン美術館があります。 ビクトリアさんが 朝顔図の最大の魅力だと感じているのは 躍動感。 ビクトリアさんは自ら手がける洋服のデザインに其一の朝顔を取り入れています。 朝顔図の画像から ツルや葉を取り除き 花だけを残します。

鈴木其一とは 一体どんな絵師だったのでしょうか。 鈴木其一が生まれたのは 1796年。 身近に染めの作業を目にしていた事が其一の色彩感覚を育てたともいわれています。 18歳の時 江戸で琳派を広めた絵師酒井抱一に弟子入りします。 そうした琳派の伝統を受け継ぎ江戸琳派という新たな流れを作ったのが其一の師匠 酒井抱一でした。 その抱一が 弟子として最も信頼を置いていたのが 其一でした。 抱一は 夏草の陰に隠れるように描いているのに対して其一の百合は 堂々たる存在感。 抱一の死後 其一は西国へ 修業の旅に出ます。

朝顔の花の同じ形を少しずつ形を変えて師匠である 抱一の死後其一の作風というか 描き方もどうしても自分のスタイルを築かなくちゃいけないとか焦りもあったと思いますね。 其一が 絵師として全てを注ぎ込んだ 「朝顔図屏風」。 「朝顔図屏風」は 琳派の巨匠が描いた ある絵に対する挑戦だったと考えています。 「朝顔図屏風」と比べてみると色の使い方や 背景を排した描き方が よく似ています。 其一が 「朝顔図」を描いたのは庶民のエネルギーが あふれ町人文化が花開いた時代です。