海辺の このエリアは アブダビ史上最大規模の開発プロジェクトです。 投資家の興味を惹きつけるためアル・ムバラクは まず象徴となる建物を建設する事にしました。 デザインを任されたのはレバノンの建築家 マルワン・ズゲイブです。 円形のデザインはコインを垂直に立てた時のように正五角形の5点をつないだ星型は人体という小宇宙を象徴しています。 しかし デザインするのと 実際に建設するのとは別問題です。 次に 技術チームが建築家の斬新なデザインを設計図に起こしていきます。
しかし 完成期日に間に合わせるには先行して 基礎工事を始めるしかありません。 しかし 結果が出る前に基礎工事は始まっています。 基礎部分には 400本近いコンクリートの杭が使われる予定です。 基礎工事を先行して始めなくてはなりませんでしたがビルが どのような空気力学的な影響を受けるか実験が必要不可欠でした。 風工学の専門家 ロイ・デヌーンが円形ビルの模型を「風洞」と呼ばれる人工的に空気の流れを作るトンネル型の装置に設置し実験をしました。 建設担当者には基礎にかかる負荷がどれくらいになるか指標が必要でした。
建物の安定性を高めるために技術チームは 「スライディングフォーム」と呼ばれる工法を取り入れる事にしました。 スライディングフォーム工法ではビルの形状に合わせた巨大な型にコンクリートを流し込みオサリバンは 建築のスピードを更に上げるためあるアイデアを思いつきました。 1か月に使われる コンクリートの量はオリンピック用水泳プール 1個半分。 ビルは 広々としたオフィス空間全面ガラス張りの窓を通して建設に ミリ単位の正確さが求められる事を考えるとコンクリートだけで建てるのは現実的に不可能です。
しかし クライアントは先進的なビルの洗面所としては平凡すぎるとしてデザインを却下しました。 2つの巨大な円形の外壁の表面積はバスケットボールのコートおよそ 50面分あります。 このような外壁に使えるカーブを描いたガラスは存在しません。 ガラス板を曲げる事はできないので平たいガラス板を組み合わせる事でカーブした外壁を覆うしかありません。 この時 それぞれのガラス板は外側に乗用車がぶら下がっているのと外壁の 風が当たっていない所に渦が巻いていますよね。