ご機嫌いかがでしょう「NHK短歌」司会の濱中博久です。 第三週の選者 永田和宏さんです。 漫画家の池田理代子さんです。 池田さんといえば漫画家としてのみならず声楽家として 最近は大変お忙しくご活動でございますが永田さんとのご縁はどういう事でございましょう?もう 何十年か前になりますけれども私が描きました 「オルフェウスの窓」という作品があるんですね。 池田さんが ライフワークにすると言っておられた作品でね。 「ベルサイユのばら」は 代表作だけど「オルフェウスの窓」は ライフワークですと。
あのころ 大学生って真っ白なワイシャツを着て大体 みんなが上の方まで腕まくりしてましたよね。 猫はどうするんだと思いますけどねまあ こんなふうにして今日も一日平穏に過ごしてるよ という歌で「猫に こぼして」というところが面白いと思いましたね。 敗戦後の荒涼たる東京都の廃都の中に立ってそうして 焼け跡に沈んでいく冬の落日を見ながら感傷した歌であります。 皆さんから頂くたくさんのご投稿作品の中からもうちょっと工夫すればかなり良くなるなというのがたくさん あるんですよね。
これなんか わりと男性的というと変ですけれども私の中では 珍しい歌でどちらかというとやっぱり センチメンタルな歌が多くてあとで読むと 恥ずかしくてどうしても修正したくなる。 私の中では 小さな時から「平家物語」とか「源平盛衰記」とか「太平記」とかまで親から 子供向けに易しく書いたのを読まされて自分の中に やっぱりそういう日本文学それから 日本の古い言葉に対して憧れみたいなものがしっかり 中にあるんですね。