お客様のことを「大将 大将」って 別にね戦に行った訳じゃないんですけれどもね。 駄目だな~ 今日はな〜。 駄目だな 今日はな。 こりゃ 何だね~事によるってぇと 今日辺り大物が釣れるかもしれませんよ。 どうも 大将 しばらくです」。 「大将 なんですか?大将の お宅は 先の所ですか?」。 え~ 大将 今日 ひとつどっか お供を願って」。 駄目だよ 今日は浴衣 着て 手拭いぶら下げてるんだから ええ?これから お湯 行くんだから」。 「よう よう手前がお湯へ お供を願いましてな~大将の お背中を ツ~ッ」。
大将の前でございますがなこれを ご縁に ひとつ ご贔屓によろしく お願い致します」。 お座布団 ございますか?あっ 左様ですか?え~ 大将の前でございますがね家は こんなふうでもまた すごい物を食わせて手前どもを あっと 驚かせようという寸法でしょう?」。 家来が… え~ ヘイヘイ ヘイヘイエエ〜ッ。 家来がね 毒味を致しましてそれから 大将が お箸をおつけになって頂く ええ。 ちょっと お待ちになって下さいどういう新香になってるかてぇ事につきましてはですな家来が この…」。
久しぶりにねこんな結構なね鰻を頂戴致しましたよ ええ。 私ゃ お前さんをここへ連れてきて ご馳走してね客面しようなんて了簡は無いんだから。 友達づきあいでいいんだから友達 友達 ね?遠慮なくやってくれなきゃ 駄目だよ。 「ア~ッ うまいな〜だけど なんだな〜 ええ?なかなか あの科白は言えるもんじゃないね ええ?『私ゃ お前さんを ここへ連れてきてね ご馳走して客面しようってぇんじゃないんだよ うん。 友達づきあいでいいんだよ。
ヘイッ 大将。 トントン ストストントン トトンガトントン スットントン。 あっ? 何 笑ってんだい?ええ? そこには?誰もいません?アハッ 悪い奴だね~ お旦那となれ合ってるんだろう?『あいつが 迎えに来て 開ける途端に バア~ッかなんか 言って驚かしてやるか』なんか言われてるんだろう? ええ?心得てるよそんな事は。 お女中さん お帳場へ行ってね紙に こう包んだ物がありますからそれ もらってきて。 そりゃ 羽織は着てますがねこれは 商売上 万 やむをえず着てるんじゃないですか~。