100分de名著 風姿花伝 第2回「初心忘るべからず」

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この番組のまとめ

「100分de名著」 司会の…さあ今日も 明治大学教授で 能の評論家でもいらっしゃいます土屋惠一郎さんにお越し頂きました。 まあ 「初心忘るべからず」というのは本当に有名な言葉ですけど これ世阿弥の言葉だったんですね。 世阿弥は必ずしも初心というのは若い時の 最初の思った気持ちだけを言っているんではなくて中年の時にも初心があって老いて後も 初心があるというふうに言ってますので。 「風姿花伝」の作者 世阿弥。

そうすると 初心ってそのポイントの 点の話じゃなくてちょっと その幅があるというか自分の初々しさ 青さだから そこに実は年齢の壁があってこれは 当然年を取っていくわけですからこれもまた 失せていく「花の失するをも知らず」と。 世阿弥の場合にはそれだけじゃなくてむしろ そのあとの初心の方が大事になってくる。

どうしてかというとやっぱり世阿弥は芸術をそうすると老いて後に例えば足が…よく言うのは中年の50ぐらいまでは今なら 60でしょうけど立った時に 足が閉じてますよね。 こういう年齢になったら…世阿弥が そう語った背景には父 観阿弥の死の直前に舞った姿がありました。 だから年取ったら花を咲かせて元気にやってますよというんじゃなくて老い木に残る 一輪の花の美しさに懸けろと世阿弥は言うわけですよね。