100分de名著 風姿花伝 第4回「秘すれば花」

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この番組のまとめ

実は この言葉には 用意周到な世阿弥の戦略があったのです。 「秘すれば花」というと非常に神秘的なありがたいような言葉としてとられがちですけど世阿弥にしてみれば必死の戦略だった。 「風姿花伝」 最終回は世阿弥が 能の未来に託した思いに迫ります。 ここには 世阿弥の卓越した戦略がありました。 ところが 世阿弥が言ってるのはむしろ戦略的なまさに立ち合いという勝負事勝負としての能の中でどうやったら勝てるのかその戦略として……というのが 世阿弥の一番 中心的な話だと思いますね。

能というのは例えば 物語があって例えば 炭焼きであるとかきこりであるとかあるいは 猟師であるとかですねそういう 普通の山の中の生活をしてる人たちを題材にする場合もあるのでそれを リアルにやってしまうと今度は能としては面白くないのでというのが世阿弥の言いたい事でしょうね。 これは ものすごく大事な問題なんですけど多分 世阿弥も例えば 漁師を出す場合ですねこうやって 腰にみのをつける。

世阿弥は これを「男時」「女時」と名付けその流れを読んで勝負するようにと説いています。 ずっと ここで強調してきたのは能が立ち合いといういわば ライバルとの争い コンテストだと強調してきたと思うんですけどその中で 相手に勢いが行っている時を 男時自分が停滞してる時を 女時とこう言ってるわけですよね。 男時女時の流れを読んで勝負しろと。 それは まさに男時女時ですよ。 そういう意味では 世阿弥は相手が男時である時にはじっとして待ってろと。