大量の二酸化炭素が海に吸収されるとある事が起こります。 過去200年間にわたって二酸化炭素の排出量が増え続けているためです。 海が 大気中の二酸化炭素を吸収している事は前から 分かっていました。 私たち人類の活動によって生み出された 二酸化炭素を海が 取り込んでくれるんです。 毎日 3,000万tもの二酸化炭素が海に溶け込んでいます。 科学者たちは 海の酸性化が海洋生物に どのような影響を与えているのかを調べ始めました。 海の酸性化が サンゴ礁の生態系にどのような影響を及ぼしているのかを調べます。
この海域のサンゴ礁は100年近くにわたって二酸化炭素を浴び続けてきました。 二酸化炭素の排出量が増えれば世界中のサンゴ礁がここと同じような状況になるとファブリシスは考えています。 海が 二酸化炭素を大量に吸収し続ければサンゴ礁は姿を消し海草や海綿だけが残ります。 もう一方は 二酸化炭素が噴き出す酸性度の高い海域です。 そのうち 少なくとも4回は火山活動によるものと見られる二酸化炭素の増加が関係しているようです。
5か月間の実験の結果 酸性化した海水中で よく育つのはピコプランクトンという 小さな生物である事が分かりました。 円石藻などの 植物プランクトンは生態系にとって重要な生物ですが海の酸性化によって特に大きな影響を受けています。 円石藻は水中の二酸化炭素を吸収し酸素を生み出す重要な役割を果たしています。 この場所に興味を持ったのは二酸化炭素濃度の高い水中で魚が生き残る上で 欠かせない能力に 異常が見られたのです。
高い酸性度が 脳に影響を与え捕食動物を恐れなくなっている可能性があります。 酸性度の高い海水に弱いカキと違いアカウニの数は増えています。 太平洋岸北部の アカウニはそのため 海水の酸性度が高くなっても 健康な殻を作り生き延びる事ができたのです。 北のオスと南のメスを掛け合わせた場合幼生は 酸性度が高い海水中でも成長する事が分かりました。 少し高いくらいの海域では生物の多様性がある程度 保たれていますが酸性度が一定のレベルを超えるとほとんど 何もいなくなってしまいます。