♪~ピダハンは 自分たちの言葉を「まっすぐな頭」と呼び我々の言葉を「ねじれた頭」と呼ぶんです。 ピダハンの言葉にはあらゆる言語に存在するはずの文法上の法則が欠けているというのです。 今 ダニエルは新たな使命を帯びてピダハンの村に向かおうとしています。 南米ブラジルアマゾン川流域の密林にピダハンと呼ばれる 400人ほどの人々が暮らしています。 しかし 1950年代にはしかが流行しピダハンは アメリカの伝道師を迎え入れる事になります。
25年にわたって布教活動をしましたがダニエルは たった一人のピダハンもキリスト教に導く事はできませんでした。 問題の言語を ただ一人知っているという男がジャングルから出てきて言語学の権威が唱える 最も重要な理論が間違いだと言ったからです。 ノーム・チョムスキーは リカージョンはあらゆる言語に存在するとしています。 これは チョムスキーが唱え 言語学界の定説となっている理論「普遍文法」の最も重要な部分なのです。
そう ダニエルが主張するのはピダハンの人々が過去や未来ではなくひたすら「現在」に生きているからです。 この地域の管理官に任命された時ダニエルが 今では言語学の教授だという事実も村に入る事を禁じられたのは伝道師だったからだけではないとダニエルは考えています。 ダニエルの研究はブラジルの言語学者だけでなく世界中の言語学者にとって疑問を挟む余地がなくなってしまうからです。 遠征調査を中止された研究者たちはダニエルの説を検証するために別の方法を考え出しました。