もちろん 主演女優のご指名とあらばあっ はい 大丈夫です。 「僕も 先日 46歳になりついに 老眼鏡のお世話に なるように… なんて話を麻子さんに するようになるなんて」「思えば 麻子さんと出会って 25年」「四半世紀の付き合いに なるのですね」「もちろん 麻子さんと夏子さんの 半世紀の付き合いにはとうてい及びませんが」だ~るい。 結婚して 2人も子供がいるっつうのにいまだに 麻子に ラブレターかい。 さすが 世界的メーキャップアーティスト。
それにしても早過ぎない?だって 私たち まだ54歳よ?ハハ… あっ まあ 確かに 麻子は 昔から用意周到っていうか遠足の準備だって 3日前からする タイプだったもんね。 いい大人よ!その いい大人が 追い出せると思う?いたいけな1歳の子供を。 24って あんた ホント 何 考えてんの?で 樹李亜は何者?昔 うちの店… ほら 代官山にあったカフェでバイトで働いてた子。 俺に 迷惑 掛けられないからって自分一人で産んで 自分一人で育ててきたって。
だって その 何たら樹李亜の 弁護士と 会ったって話 することないもん。 栄光の園幼稚園の年少さんから 麻子と私が 出会ってから 50年。 麻子なら 私の気持ち 分かってくれるわよね?うん。 麻子なら大丈夫 できる。 ファイト!ファイトって 何で私が…。 ファイト! ファイト!いってらっしゃい。 で 早川 圭介さんと 夏子さんは?あっ それが 圭介…。
無責任とおっしゃるならそちらも そうじゃないんでしょうか?いきなり 「あなたの子供です」と 子供 押し付けてでは お伺いしますがご夫婦の間で 今まで トラブルがあったことは?そりゃ 30年以上 夫婦やってりゃ 何もなかったとは言いませんけど。 依頼人は 早川 圭介氏を 糾弾するつもりは ありません。 依頼人の希望は早川氏と健斗君と 3人での 幸せな家庭を築くことです。 では 早川氏は 健斗君について どのように お考えなんでしょう。
あっ ねえ 覚えてる?ほら 中学の社会の木下先生。 「汚らわしい木下先生の授業なんて 受けたくありません」ってぐしゅぐしゅ泣いてさ。 私は 理路整然と一夫一婦制の素晴らしさを1人の人を 愛することを愛し続けることの 素晴らしさを…。 そうよ 今は とにかくねほら 向こうはさ 口八丁 手八丁のさしゃべりのプロなわけだし…。 口八丁 手八丁って。 あんただって 口八丁 手八丁なのに よく言ってるよ!何 言ってんのよ 私…。
「父親である 早川 圭介さんに健斗を託します」「圭介さん 健斗を 幸せにしてやってください」「私は 日本には戻らず 新しい人生を歩みます」「どうか この わがままを 許してください」「そして 私を捜さないでください」冗談でしょ?悪い冗談は やめて早く 彼女を 呼び戻してくださいよ。 だから 早急って いつです!?こんな状態で いつまで 夏子 苦しめるんです!?もちろん 圭介にも責任があります。 麻子は 部外者じゃありません。 大丈夫ですか?いや 面目ない。 夏子 大丈夫?大丈夫。
ええ 大倉 樹李亜なんですが…。 大倉 樹李亜は 私の学生時代の 親友の 娘なんです。 ただ 樹李亜は その友人に 「日本で社長夫人になるんだ」とうれしそうに話してたそうです。 理由は 早川氏の会社の経営状態だと。 人のこと 何だと思ってるの?切るわよ?何だって?何が?電話 圭介さんからでしょ?それで 逃げたっていうんですか?ホントに 子供を捨てたってこと?そのことを 早川ご夫妻に どのように話そうかとちょっと悩んでます。 まあ ご夫妻というより 奥さまの夏子さんが 心配で。
そういうもんでしょ?弁護士との会話なんて。 あっ… 夏子が電話で?ええ あなたのために 独身の弁護士を集めてほしいと。 いや 夏子は ホント いい人間なんですけどさあ どうぞ。 何に?瀬戸さんの顔 完璧に 麻子のタイプ。 はあ? どこが?似てるじゃん ほら高校のときさ 学院の文化祭 行ってさ麻子が 一目ぼれした 丸岡君とかあと ほら 短大のときに付き合ってたで その後 蓼科に テニスしに行った宮原さんをあんたが追い掛けて 3泊4日してきたのよね。
あっ… 夏子 ホントごめん。 社長には悪いですけど俺 こう見えて 結構 コンサバなんで夏子さんの味方ですよ。 いやその 夏子さんのこととか 子供のこととか それはまずいっすよ ヤバいですって。 相手は どこぞの 金持ちの社長だったりして?そのようです。 樹李亜にも 見抜けなかった自分自身にも。 もう 大倉 樹李亜には何も 期待しない方が いいんでしょうか?彼女の 母親としての責任が 消えることはありません。 夏子も 圭介ももう 腹をくくるべきか どうか それが知りたいんです。
夫婦って 何?あ~ 婚姻関係に基づく 何たらかんたら いりませんよ?いとも簡単に 理解不能に陥る。 大丈夫?ねえ。 社長 すいません!んっ?保育園から電話があって 智希が39度…。 17時までに 写真 撮って クライアントに見せるからね。 「夏子さんは 大丈夫でしょうか?」「そして あなたも大丈夫ですか?」「心配なことがあれば いつでも ご連絡ください」「私も 時々 連絡させていただきます」原告と被告との間…。
ねえ ちょっと 大丈夫なの?リュウ君が 麻子のこと呼んだの?うん。 大丈夫なの?大丈夫だよ 大丈夫。 で 夏子 どう?いや 夏子の答えを せかしてるわけじゃなくて…あんた 文句なんか言えないんだからね。 麻子に怒られんの覚悟で 言うんだけど健斗のことだって 夏子がいてくれたら乗り越えられるんじゃないか っていうかもっと いい方法が あんじゃないかって…。 でも 散々 夏子を苦しめてる 圭介にだが 無理だな。 あなたの怒りはあなたと 夏子さんと 早川さん 3人の長い歴史の上に 成り立ってる。
夏子!あっ バカ言ってんじゃないわよ!シ~!そんな 結婚なんてまだ そんなこと あるわけないじゃないよ! え~!いつまでたっても おままごとじゃさ「純です。 夏子さんから麻子さんが恋をしていると 聞きました」「麻子さんに 永遠の片思いだった僕としてはちょっとショックです」「でも すてきな方みたいですね」やっぱり いいな~ 東京タワー。 麻子なら 大丈夫。 絶対 絶対 幸せになるんだよ?夏子も。 瀬戸さんに 何か あったの?もしもし 瀬戸さん?麻子さん ホントに申し訳ありませんでした。
うわ~!「意見も 変わってくるでしょうから」「はあ?」「失礼します」「あっ 独身の私とじゃ 話ができないっていうんですか?」「早川氏なり奥さまなり ご本人なら まだしも…」大倉 樹李亜だよ。 だって いきなりさイタリア人の彼氏と 弁護士と 通訳 連れてねあんた 父親なんだから 子供に会う権利があるからどうぞって言うんだよ。