こいつは 由緒ある 安倍家の正統な後継者です。 おめぇさんの実家と 何か関係があるのか?咲月さんは瞬太に安倍家を継がせたくなかったんだ と思います。 安倍家を継ぐ?うちは 代々続く陰陽師の家系です。 瞬太には 安倍家を継ぐ資格があるからです。 えっ? じゃあ 瞬太君は陰陽屋さんの いとこだってことですか?祖母は既に きつね君のことを疑っている。 正体がバレれば あいつが安倍家を継ぐことになる。 ん? でも 後継者なら陰陽屋さんが。 そのため 安倍家では代々妖狐の血が 一部の人間に受け継がれてきた。
うちの商店街に 妙なうわさ 立てないでください。 そうだ!とっとと帰れ!ほう 寂れた商店街が 随分にぎやかなこと。 私は この商店街にある 陰陽屋のあるじで安倍祥明と申します。 アベノショウメイ?これは一体 何の騒ぎですか?いや… 私は この記事の続編を書くために瞬太君に ちょっと 話を聞こうとしただけですよ。 たった それだけのことなのに わらわら 人が集まってきて一体 何なんですか この商店街は。 確かに私も この商店街に来てから うすうす感じては おりましたがうん そういうことでしたか。
沢崎瞬太君のお母様で いらっしゃいますわね?ええ… 失礼ですが?安倍ヨシアキの祖母でやはり そうなんですね はぁ~。 瞬太君は 私の孫でございます。 あの子は 祖父 柊一郎と同じ 妖狐の血を引く安倍家にとりまして 大切な後継者です。 瞬太君 咲月の子供なんですね?そうですね。 ただ 少しだけ待っていただけますか?妙な記者が 瞬太君のことを嗅ぎ回っています。 明日 その火消しのために商店街の人たちと うその儀式を行ないますので。 うその儀式?これは安倍家の当主を守るための 大切な儀式です。
瞬太君が…。 瞬太君は 安倍家の後継者だったんです。 はぁ?ヨシアキは自分が当主になるために 邪魔な瞬太君を本物のきつねに 変えようとしてるんです。 瞬太君…。 即効示現神通力無上霊宝陰陽之加持力急々如律令。 あっ!あれって さっきの!瞬太君 危ない!瞬太?あっ…。 瞬ちゃん!瞬太!瞬太君!瞬太!人間の頃の思い出を 語りかけてください。 思い出って 何を? 生まれたときのことから 全部!覚えてる? 瞬太 生まれたあなたを最初に 私がだっこしたのよ。