えっ？まずは 高岡さまに 誠心誠意 謝るつもりです。 幸ちゃんが 言うてたように高岡さまが 強引に 咲子さんに お酒を飲ませようとしてほれを 間に入った 俊平さんが 止めようとしたところ何や 自分で 勝手に ひっくり返ったようやったと。 ほやけど 高岡さまは 俊平さんのことをうん。 そうだとしても 高岡さまには誠心誠意 頭を下げ 謝らせていただかないことには。
奈緒子君が 旅行代理店に 勤めているときにはホテルに お客さまを 紹介してもらったりと色々 お世話になったからね。 私も 奈緒子君が金沢の老舗旅館 かぐらやの女将に なっているなんて 知らなかったよ。 それが ホテルマンとしては 時間のロスに つながったり仕事の遅れになったりしていた。 だから 私は せっかく 老舗旅館の実家が あるんだからそこで 頑張った方が いいんじゃないかと思ってね。 ほんでも俊平さんが 土下座まで したやなんてさすが 老舗旅館の ご長男です。
けれど かぐらやで 大女将や 奈緒子さんのそうだったんですか。 奈緒子さんは もう少し ゆっくりしとったら どうや？わざわざ 東京まで 行ってもろうて 疲れとるやろう。 えっ？ いいのかな？お… 大女将。 えっ？何で もっと びしっと 言い返さんのでございます？あれでは ますます 奈緒子さん つけ上がります。 奈緒子さんの夫でもあります。 大女将。 もう少し 姑としても かぐらやの 大女将としてもしっかりしていただかんと。