懐中時計?うわああ…!♪~今泉?あ…制服着てないからわからないよな。 同期の美津原消防署の白井だよ。 司…心療内科医の鶴子先生。 すみません野々村市長ここはこのポスターの前で佐伯副市長ご夫妻と康平さんの親子3人で撮らせてください。 親子?俊介!?紅俊介ただ今帰りました!ただ今帰りましたってお前…。 大体なんだこの髪の毛は…!主任!美浜町3丁目の民家で火災です。 何俊介君?なんでこんなとこに…。
はい!我々火災調査官の弔いは灰の中から火災に繋がる真実を掘り起こす事だ。 案外のんびりなんですね火災調査官って。 湘南文化大学准教授専門は犯罪心理学。 放火犯に特化したプロファイリングの研究者です。 特別補佐官?放火Gメン?確かに野々村市長からうちの署長に話はありました。 あなたがそう言うだろうという事はすでにプロファイリング済みよ。 ふざけるな!今泉は自殺なんてする人間じゃない!それに第一この空っぽの消火器はどう考えるんだよ!落ち着け白井。 火災調査班出番は終了だ。
この2年前の連続放火事件がどうかしたんですか?その容疑者が昨日の美浜町の火災現場にいたの。 事件当時私がこの犯人のプロファイリングをしたんです。 その結果私のプロファイリングに合致したのは彼女一人だった!警察は証拠をつかめなくて彼女を逮捕出来なかった。 だけど今回彼女が火災現場にいた事実は見逃せない。 彼女が連続放火犯だとしたら火事を見てまたスイッチが入り火をつけたいという欲望が高まる可能性は犯罪心理学上ゼロとは言えません。
いいですね?君の知り合いなのか?そうだ中園知美って…。 私と知美は25年前の美津原デパートの火災で奇跡的に助かった2人なの。 君もプロファイリングで協力してくれ。 なんらかの揉め事があって中園知美が今泉を殺害した。 私のプロファイリングだと犯人は計画的にではなくとっさに放火する事を思いついた可能性が高いわね。 婚約者の中園知美さんのPTSDを治療されたのも先生だそうですね。
山路渚を監視?何!?放火寸前で止めた!?はいガソリンの入ったペットボトルを持っていて火をつける寸前でした。 火災原因だけ突き止めて犯人逮捕にはノータッチ。 しかし今は佐伯先生の診察を受けて頂きたいんでお帰りを頂く事にしました。 この時の中園知美は凶器になった懐中電灯を持っていない。 それと指紋は今泉の他には中園知美のものしか出てない。 佐伯先生は中園知美を犯人ではないと信じていたんでしかし気になって彼女と会ったところに戻ってみると谷重守だ。 佐伯先生のクリニックの近くにあるバルーンアートの店の社長。
相貌失認っていう病気になっちゃったんです。 相貌失認?相貌失認というのは人の顔の見分けがつかなくなる記憶障害なの。 俺知美と出会って記憶障害の事を前向きに考えられるようになった。 ああっ!ああーっ!ああーっ!知美!相貌失認だった今泉さんは外で出会った人物が誰だか思い出せなくてあなたに聞こうと思ってここに連れてきたわけですね?その人物に心当たりは?わかりません。
早く来て!おいちょっと待て!あんたのせいでうちの母親は自殺したんだよ!鶴子先生が…自殺!?先生…自殺…!?全てはお前のせいなんだ!母さんはなお前のせいで自殺したんだよ!母さん返せ!母さんを返せ…!やめなさい!康平君!お前のせいなんだ!やめろ!康平!康平!やめろ落ち着け!やめろ!やめろ…!今この人を責めてどうなるんだ?鶴子はどうかしてたんだ。 鶴子の告別式をクリニックでやろうと思うんだがうちの奴ね君のバルーンアートをとっても気に入ってたんだよ。 康平がどうしてもバイオリンで母親を送りたいと言うもんだから。
中園知美さんは火の恐怖症だ。 ヘリウムガスのボンベだな。 ヘリウムガスに引火して爆発したとは考えられませんね。 ヘリウムは一番安全なガスですし。 みんなカセットボンベが他にないか徹底的に探せ。 でもあの遺書は中園知美の自筆の遺書なんですよね?うん。 だったら渡しておいてほしいんだよこの懐中時計。 あいつら懐中時計なんか持ってるのか。 あれ?これ懐中時計じゃなくて湿度計ですよ。 まずこちらにあるのはヘリウムガスを入れた普通のバルーンです。
皆さんは1年前の夜中磯町の路上である老婆が殺害された未解決事件を覚えてますか?ああ今回の事件で殺された今泉司が目撃者だった事件だ。 康平君君もその一人なんだよな?ん?という事は何か?1年前の老婆殺しの犯人が彼だと言うのか?そうです。 あの夜老婆が雨で足を滑らせよろけてそこに通りかかった康平君のバイオリンケースに手をかけてしまったんです。
あいつがいけないんだ!市役所のコンサートでじっと俺の事見てくるからえ…?ああっ!ああーっ!ああーっ!大丈夫だよ知美!もう火は消したから…!今泉を撲殺したのもお前だ。 鶴子さんが…佐伯先生が死をもってしてまで償おうとしたその気持ちがなぜあなたにはわからないんですか?あなたの間違った判断が家族をさらに追い詰めたんです。 あの遺書は昔知美さんが佐伯先生の治療を受けていた時問題を起こしてつい書いてしまったもののようです。