♪～どうだ！ただいま売り出し中の北の筆頭同心磯貝様だ。 三十俵二人扶持の定町廻り同心の入り婿にはもったいない話だ。 磯貝総十郎。 磯貝総十郎こ…このガキが俺の…知らん！知らん！知らんと言ったら絶対知らん！俺は隠し子なんかつくった覚えはない！庄太は死んだ母親に父親は北町の磯貝総十郎だと言われてるんです。
旦那！湯島天神裏で殺しです！殺し…ホトケさんの身元は？日本橋相模屋の元番頭芳三です。 このホトケさんいつごろまで相模屋で番頭をしてたんだ？つい半月ぐらい前まで。 ♪～あの…！何か用？相模屋の番頭の芳三が殺された一件でお耳に入れたいことが…。 八兵衛さんに会いに相模屋へ…？ああ行き先を一郎太に聞いたらしいんだ。 下手人に？お糸と蓑吉という相模屋の妹夫婦なんですけど芳三を殺したのは義理の姉のお艶じゃねえかって…。
磯貝ここに書いてある相模屋の妹夫婦の話どこまで事実なのかまずはそいつをはっきりさせることだ。 教えてない今朝相模屋の元番頭が殺されたと徳松さんが知らせてきたでしょ？庄太がまさか…。 おたけがいた鎌倉河岸の飲み屋はなくなってるし青山様…磯貝さんの隠し子のこと本当にお奉行の耳に入ったんですか？ああ…。 とすると庄太は実の母親がお艶だと知ってるんですね。 お艶が実の母親だと知ってるからこそ今度の一件で庄太は心を痛めてるんです。 これから早速庄太を迎えにいく。
たちの悪い男に騙され生まれたばかりのあの子を抱えて私には親子心中するしか…！〔庄太！庄太！〕〔庄太！庄太！庄太～〕でもできなかった…！調べ始めた。 ええあの女のことで多少のお咎めはあるでしょうけど昔と違って相模屋が取り潰しになるようなことにはならないわ。 この相模屋の跡取りとして。 それなのに相模屋の跡取りにするなんて…！お艶の子は私の子だ。 私の子が相模屋の跡取りになるのは当然だ。