中国史上 最高の詩人といわれる 李白は酒と月を こよなく愛し 多くの詩を残した孤独に飲む酒も月と自分 そして 月に映る 自分の影の ３人がいると 歌い何者にも縛られぬ自由を 李白は謳歌した一説によると 長江に船を浮かべ 酒に酔った李白は水面に映る 美しい満月を 取ろうとして溺死したといわれている♪～いらん苦労だよ。 こちら 被害者の所持品リスト ひととおり まとめておきました。 被害者は 蔵へ忍び込みこの高い足場から 転落したものと 思われます。
発見者の方ですね？福家と申します。 知らな～い！あの 起きていただけますか？責任者の方にも…。 どちらさま？あの 責任者の方は どちらに？私が そうだけど。 えっ？女が社長じゃ 駄目？いいえ。 責任者の方は？私です。 「警部補」？女が警部補では 駄目ですか？ええ。 田村が 見回りのときに使ったものよ。 佐藤社長も 懐中電灯を持っていました。 ここは 冷暖房の設備もないし 温度調整も 全部 人の手。
佐藤社長の所持品の中に 免許証がなかったんです。 免許証？つまり 免許 不携帯のまま車を運転してこられた ということになります。 もし 昨夜 ここを出た後警察の検問などに 引っ掛かったとしたら免許 不携帯の場合 詳しく 事情を聞かれるはずです。 ねえ ホントに なかったの？免許証。 あれ？佐藤社長に お会いしたというのは？ああ 昨日の夕方ごろですよ。 挨拶に伺っただけなのに 発売予定だっていう新商品を飲まされまして。 新商品？「藤乃誉」っていってねうちの全国の店舗で 取り扱うことを 確約しました。
真っ先に来たのが 社長で 次が 中西かな。 社長は 肝が据わってるっていうか すぐに 警察に連絡してました。 あっ でも それは社長が お酒のことを 何より 大事に考えているからで厳しくて 当然なんです。 少しだけ よろしいでしょうか？実は 解剖の結果 佐藤社長の体内から微量のアルコールが 検出されまして。 お酒を扱う会社の 社長としては バレたら大問題です。 やはり あの夜 現場には 佐藤社長以外にもう１人 誰かが いたのではないかと思うのです。
そして 懐中電灯で中を照らす。 そして スイッチの元まで行き 電気をつける。 だから 同じでしょ？懐中電灯をつけてスイッチをつけて 蔵の電気をつける。 えっ？蔵を開けた 田村さんは ここに 懐中電灯を置いています。 懐中電灯を 置くか置かないかの 違いだけでしょ？はい。 つまり 田村さんは４時の見回りの際 懐中電灯を使わずにスイッチのある所まで 行ったんです。 だから 懐中電灯も必要なかった。 佐藤社長の懐中電灯ですが ついたままに なっていました。
「月の雫」 谷元さんのお名前でもありますね。 谷元 雫さん。 根本的に 価値観が違ってたのね。 「谷元さん」なんて 堅苦しい。 佐藤社長が うちに忍び込んだのだって全然 気付かなかったし。 そこなのですがそもそも 製法を盗む必要は あったのでしょうか？徹底した値引き攻勢に 遭っていたようですね。 ですが そんな過剰な値引きでは思うに 佐藤社長は 赤字になった谷元酒造を買収するつもりだったのでは ないでしょうか？あるいは 吸収合併か。
あなた 佐藤社長が亡くなった夜お酒を飲んでて 怒られたんですよね？宿舎を抜け出して ここで こっそり。 えっ？先ほど 中西さんにお願いして こっそり お裾分けを。 もう 中西ったら。 事件のあった夜 ３時半ごろ中西さんは あの場所で お酒を こっそり飲まれていました。 佐藤酒造の新商品である 「藤乃誉」だと。 そもそも 「藤乃誉」はまだ 発売されておらず中西さんも あの夜 初めて飲んだんです。 あなたは いつ 「藤乃誉」を口にしたんですか？さあ？ いつだったかしら。